教員紹介

曽 士才

教授 Shicai ZENG

教員紹介

こんな研究をしています

中国における少数民族および日本における中国系移民・華僑華人を二本柱にして、エスニック・マイノリティに関する文化人類学的研究を行っています。特に、民族文化(宗教、儀礼、慣習、言語など)が、年中行事や教育、観光などを通して具体的にどのように自己表象または他者表象されるのかを分析し、民族意識、国家(ホスト社会)と民族集団との関係を歴史的、社会的に考察し、最終的には民族間の共生の実現に関心を持っています。

こんな成果を挙げています

  • 『日本華僑の歴史と文化―地域の視点から』(共編著)明石書店2020年
  • 「聖なる時空の現出とその観光資源化」長谷川清・河合洋尚編『資源化される「歴史」-中国南部諸民族の分析から』風響社2019年
  • 「戦中・戦後における神戸華僑の体験―華僑学校の教職員の事例」『異文化(論文編)』第19号(法政大学国際文化学部)2018年
  • 「日本残留中国人―札幌華僑社会を築いた人たち」今泉裕美子・柳沢遊・木村健二編著『日本帝国崩壊期「引揚げ」の比較研究―国際関係と地域の視点から』日本経済評論社2016年
  • 「中国貴州省における生態博物館の二〇年」塚田誠之編『民族文化資源とポリティクス―中国南部地域の分析から』風響社2016年
  • 『落地生根―神戸華僑と神阪中華会館の百年〈増補版〉』(共著)研文出版2013年
  • 「西南中国のエスニック・ツーリズム」鈴木正崇編『東アジアの民衆文化と祝祭空間』慶応義塾大学出版会2009年

ほかに、こんなジャンルに関心をもっています

  • 東アジア比較民俗学(衣食住、信仰、習俗、説話など)
  • アジア系移民の比較
  • 現代中国の社会と文化

こんな授業を行なっています

わたし自身は文化人類学的、民俗学的な手法で研究していますが、理論的アプローチよりも、フィールドワークに基づいた、実証的な研究を行っています。授業では、研究史を押さえながら、優れたモノグラフを読むなかで、一緒に考え、議論を深めます。

学会や社会でこんな活動をしています

1981年に創設したインターカレッジな研究会・仙人の会の発足時からのメンバーとして、月例会の運営に関わっています。この会は東アジア、東南アジア大陸部に関心のある教員、学生が集い、議論し、切磋琢磨する場になっており、月例会での発表は若手研究者にとってはいわば登竜門になっています。
また、日本華僑華人学会の常任理事(2003年~19年)、会長(2014・15年)、監事(2020・21年)を務めており、研究会、講演会など学会の諸活動を通じて、華僑華人研究の充実とネットワークの拡大を図っています(仙人の会、日本華僑華人学会ともにHPあり)。