中国における少数民族および日本における中国系移民・華僑華人を二本柱にして、エスニック・マイノリティに関する文化人類学的研究を行っています。特に、民族文化(宗教、儀礼、慣習、言語など)が、年中行事や教育、観光などを通して具体的にどのように自己表象または他者表象されるのかを分析し、民族意識、国家(ホスト社会)と民族集団との関係を歴史的、社会的に考察し、最終的には民族間の共生の実現に関心を持っています。
わたし自身は文化人類学的、民俗学的な手法で研究していますが、理論的アプローチよりも、フィールドワークに基づいた、実証的な研究を行っています。授業では、研究史を押さえながら、優れたモノグラフを読むなかで、一緒に考え、議論を深めます。
1981年に創設したインターカレッジな研究会・仙人の会の発足時からのメンバーとして、月例会の運営に関わっています。この会は東アジア、東南アジア大陸部に関心のある教員、学生が集い、議論し、切磋琢磨する場になっており、月例会での発表は若手研究者にとってはいわば登竜門になっています。
また、日本華僑華人学会の常任理事(2003年~19年)、会長(2014・15年)、監事(2020・21年)を務めており、研究会、講演会など学会の諸活動を通じて、華僑華人研究の充実とネットワークの拡大を図っています(仙人の会、日本華僑華人学会ともにHPあり)。