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毎日新聞社 デジタルメディア局 医療プレミア編集部 記者 鈴木 敬子さん

2017年07月18日

プロフィール

毎日新聞社 デジタルメディア局 医療プレミア編集部 記者 鈴木 敬子さん

毎日新聞社 デジタルメディア局 医療プレミア編集部 記者 鈴木 敬子さん

鈴木 敬子(Keiko Suzuki)さん

1984年茨城県生まれ。2003年、キャリアデザイン学部に1期生として入学。2007年毎日新聞社入社。岐阜支局、水戸支局、横浜・川崎支局を経て、2015年5月からデジタルメディア局医療プレミア編集部。主に小児科、妊娠・出産をテーマとした記事を担当している。

引き出しを増やしていけば人としての幅も広がっていく

毎日新聞のデジタルメディア「医療プレミア」の記者である鈴木敬子さん。 大学時代から増やし続けてきた「引き出し」を糧に、有用な情報提供に奔走しています。

デジタルメディアで 有用で信頼できる医療情報を提供

2015年5月から毎日新聞社のデジタルメディア局に所属し、「医療プレミア」を担当しています。毎日新聞社に入社したのは2007年で、新聞記者になって丸10年が過ぎました。

「医療プレミア」は医療や健康をテーマとしたウェブサイトで、医師や研究者を取材して原稿を作成したり、医師らの原稿を編集したりしています。どの分野の記事でもそうですが、特に医療は人の健康や命に関わることで、世の中の医療情報の信頼性に対する目も厳しくなっているので、事実確認はより慎重に行っています。

デジタルメディア局に異動して、同じ記事でもデジタルと紙では違うことを実感させられました。デジタルでは、アクセス数など客観的な指標で読者の反応が計測されます。読者が何を求めているのかをこれまで以上に意識するようになりました。

今の部署に異動してすぐに産前産後休業と育児休業を取得し、復職してちょうど1年たったところです。幼児はいつ体調を崩すか分かりません。連載に穴をあけることがないように、仕事は早めに、前倒しで進めるようにしています。これは入社して上司や先輩から最初に言われたことで、まさに初心に返ったという感じです。

高校時代の番組づくりの経験が法政大学そして新聞社につながった

高校では放送部でラジオドキュメント番組の制作に取り組み、ドメスティックバイオレンスの被害者に取材をしたことがあります。相手が涙を流しながらつらい経験を思い切って話してくれました。高校生の私には重い内容でしたが「伝えることで、同じような状況の人が救われることもある。それができるのは報道機関での仕事だ」と考えるようになりました。

当時、新設学部であったキャリアデザイン学部を選んだのは、キャリアデザインという学問への興味と、新しい学部を仲間や先生たちとつくり上げていきたいというワクワク感があったからです。

大学では『法政大学新聞』を発行する法政大学新聞学会に所属し、東京六大学野球の取材や就職内定者のインタビューなどを経験しました。

また、1年次から自主マスコミ講座に参加し、OB・OGなどの講師の方々に相談に乗っていただいたり、マスコミ業界を目指す先輩や仲間と励まし合ったりしました。夏合宿では、「疲れたときにも原稿を書くのが記者」だからと、ランニングの後に原稿を書くというユニークなトレーニングもありました。新聞記者になって、まさにそのとおりだと実感しましたけれど。

2年次の夏には、学部のキャリア体験学習の授業で、ケーブルテレビ局でのインターンシップを経験しました。
心身ともに大変でしたが、現場で感じたやりがいが、本格的に報道機関の仕事を目指すきっかけとなりました。

何度も足を運んで受け入れてもらう記者としての自信につながった取材

岐阜支局時代の取材の様子。長良川 の鵜飼いの取材も印象に残っている

岐阜支局時代の取材の様子。長良川 の鵜飼いの取材も印象に残っている

最初に配属された岐阜支局では、まず新人が経験する警察担当になりました。2年目には、取材テーマを自分で決めて記事を書く「遊軍」記者となり、完成したばかりの徳山ダム(岐阜県揖斐川町)で水没した村の元住民を訪ね歩きました。玄関口で怒鳴られ、追い返されたこともありましたが、何度も足を運ぶうちに話をしてもらえるようになり、5回の連載にまとめることができました。

次に配属された水戸支局で勤務しているときに東日本大震災が発生し、実家も被災しました。少し落ち着いてか
ら、福島からの避難者に、やはり何度も出向いて取材をしました。岐阜でも、水戸でも、故郷を離れざるを得なかった人たちに、最後には受け入れてもらえ、本音を聞けたことは、記者としての自信につながっています。 

積極的に首を突っ込んで 引き出しを増やしていくことが大切

サークル「ギタークラブ」の演奏会

サークル「ギタークラブ」の演奏会

大学では、新聞学会と自主マスコミ講座だけでなく、ギターサークルにも所属し、新入生合宿には学生スタッフとして参加もしました。加えて、テレビ局などでアルバイトも経験しました。それは、自分の引き出しを増やしていくことが大事だと考えていたからです。

新聞記者はいろいろな立場の人に会い、話を聞きます。私自身も経験を積み重ねることで、そういう人たちの気持ちに寄り添い、問題意識を持てるようになると思っています。

2年ほど前に自主マスコミ講座にOGとして参加したときは、学生の積極的で物おじしない姿勢に、逆に私が刺激を受けました。ぜひ皆さんも、興味を持ったことには何でも首を突っ込んで、自分の引き出しを増やしてほしいと思います。技術や経験、人とのつながりなど、必ず何かが得られるはずです。私もまだまだ引き出しを増やしていきたいですし、機会があれば、自分も直面する女性のキャリアデザインについて、より専門的に学んでみたいと思っています。

(初出:広報誌『法政』2017年度5月号)