環境応用化学科

学科紹介

環境応用化学科

最先端化学を基盤として持続可能な社会実現のための専門技術者・研究者を育成

環境に優しい化学技術や機能性物質の開発・研究を行う『環境応用化学科』

現代社会は大量生産と大量消費の基盤の上に築かれた20世紀型スタイルから脱却して、社会全体が継続的な発展を目指すことを要求されています。このためには、環境負荷の少ない化学、つまり、環境に優しいものづくりが必須であり、グリーンケミストリ(人間・環境にやさしく持続可能な社会を目指す化学)の概念が求められています。
また、生命科学の対象は物質であり、生命体は体内で物質を化学的に変化させることにより生命を維持しています。体外から取り込んだ食物を消費することによってエネルギーを得たり、必要な物質を生産して恒常性を保っています。これらの物質の化学構造と機能について、基礎化学の立場からアプローチすることは大変重要です。生体の持つ優れた構造と機能の理解を基礎とした生命科学の知識を利用し、化学的手法を用いた新しい低環境負荷型機能性材料の開発、生体機能の人工的創成を目指す総合的・学際的な新たな分野の展開が求められているのです。法政大学はこのような社会的要請に応えるため、環境応用化学科を設立します。

環境応用化学科

グリーンケミストリの教育を基盤として、地球環境や生体保全に貢献できる人材を育成

環境応用化学科では、基盤科目としてグリーンケミストリ関連科目を設置しています。また、有機化学、無機化学、物理化学、分析化学などの化学の基礎をしっかり学習することにより、環境問題に取り組むための基礎能力を身につけ、その上で生体と物質との関係について学びます。グリーンケミストリ関連科目では、化学物質の開発および生産過程における自然界や生体への影響、省エネルギー、資源の循環再利用など、環境調和の考え方を重視した教育を行います。化学の基本原理をベースに、生体や環境と物質との関わりとしての化学を学びます。さらに、最小環境負荷実現のための物質設計など、環境問題に対応した新しい化学的な解決法、低環境負荷型機能性材料、生体基盤材料および生命機能をモチーフとした材料開発などに関する教育研究を行います。こうした専門的な教育研究を通して、人類が解決しなければならない課題に対する化学の役割と使命を果たします。地球環境や生体を保全する物質、資源およびエネルギーの製造および循環プロセスに関する知識と技術の創造と継承を図り、それらを身につけた人材育成を行います。

物質創製化学コース

環境、資源、エネルギーの観点から持続型社会実現のためのさまざまな機能性物質開発を行うための知識やその機能を利用した応用開発のための基礎知識や技術を身につけます。

グリーンケミストリコース

化学の観点から環境を捉え、物質と生命、物質と環境との関連性について学び、環境保全やエネルギー問題など、人類が直面する緊急課題を化学的手法により解決するための知識と技術を学びます。

環境化学工学コース

環境・資源・エネルギーの観点から物質の化学変化を捉え、省エネルギー、低環境負荷での物質の合成、分離、精製過程、および化学工学的プロセス設計の基礎を学びます。