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理工学部電気電子工学科電磁気工学研究室岡本吉史教授が、パワーアカデミー研究助成「特別推進研究」に採択されました

  • 2023年04月11日
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法政大学理工学部電気電子工学科 電磁気工学研究室 岡本吉史 教授がパワーアカデミー研究助成「特別推進研究」に採択され、2023年1月24日に法政大学小金井キャンパスにて、2022年度パワーアカデミー研究助成「特別推進研究」の採択式が執り行われました。

◆受賞論文名
永久磁石同期電動機の漏れ磁束を活用したレアアース磁石の非破壊磁化推定システムの開発

◆研究代表者
岡本 吉史(法政大学理工学部 電気電子工学科 教授)

◆共同研究者
若尾 真治(早稲田大学理工学術院 先進理工学部 電気・情報生命工学科 教授)

◆研究協力者
中村 勢到(法政大学理工学研究科 電気電子工学専攻 博士後期課程1年)
塩山 将英(法政大学理工学研究科 電気電子工学専攻 修士課程1年)

◆受賞日
2023年1月23日(月)
 

◆研究内容の概要
 永久磁石同期モータ(PMSM)は、xEV の駆動源である。それゆえ、PMSM の高品質な設計・性能維持のためには、PMSM に装荷される永久磁石の性能検証が重要である。本研究では、PMSM に装荷された状態で、PMSMの漏れ磁束を用いて、永久磁石の性能を非破壊的に推定できる技法(MELF: Magnetization Estimation using Leakage Flux)の開発を実施する。
※ PMSM の漏れ磁束による永久磁石の性能を評価する工程は、PMSM の磁束を「人間の血液」として例えると、我々の「血液検査」のような工程に似ている。

◆期待する研究成果
MELFの実用化に伴い、次の二点の応用が期待される。
①永久磁石同期電動機(PMSM)の設計工程では、未着磁状態の永久磁石を回転子・固定子鉄芯に装荷した後、着磁が実施されているケースが多い。永久磁石の着磁後、フラックスメータや無負荷誘導起電力の波形から、大まかな着磁品質が類推されていた。MELFは磁気回路の漏れ磁束を用いることで、永久磁石内部の磁化分布を隈なく推定することができるため、磁石内部の不完全着磁領域も検知できる。
②今後、カーボンニュートラル達成を目的として、自動車だけでなく、様々な輸送機械の電動化が促進される。従って、その駆動源であるPMSMの小型化・高出力化に伴うPMSMの高回転化は避けられない。結果、PMSMの磁石渦電流損(ジュール損)起因の発熱に伴う永久磁石の不可逆減磁が懸念されている。PMSMの漏れ磁束から永久磁石性能を非破壊的に評価することで、PMSMの性能維持、レアアース磁石の有効利用に応用できる。

◆採択式出席者(敬称略)
法政大学 理工学部 電気電子工学科 教授(電気電子工学専攻主任)
  岡本 吉史
早稲田大学 理工学術院 電気・情報生命工学科 教授(理事:研究推進)
  若尾 真治
法政大学 理工学部 応用情報工学科 教授(副学長 常務理事)
   金井 敦
法政大学大学院 生命科学部 応用植物科学科 教授(理工学研究科長)
  濱本 宏
法政大学 理工学部 電気電子工学科 教授(理工学部長)
  伊藤 一之
法政大学 理工学部 電気電子工学科 教授(電気電子工学科主任)
  中村 俊博
法政大学 研究開発センター 部長
  日野 好幸
法政大学 小金井事務部 部長
  幸野 広作
法政大学大学院 理工学研究科電気電子工学専攻博士後期課程1年次生
  中村 勢到
法政大学大学院 理工学研究科電気電子工学専攻修士課程1年次生
  塩山 将英

東京電力ホールディングス株式会社
経営技術戦略研究所 研究総括室 企画戦略グループマネジャー
兼 技術戦略ユニット 技術統括室
  山本 拓未

一般社団法人日本電気協会新聞部 編集局 報道室
  濵 義人 

パワーアカデミー 事務局  事務局長
  岡村 修
副部長
  南島 晋
副長
  山田 浩義
※所属、役職、学年等は受賞時のものです。

◆参考
2022年度 パワーアカデミー研究助成 「特別推進研究」および「萌芽研究」採択結果の報告
https://www.power-academy.jp/info/2022/003385.html
https://www.power-academy.jp/info/2023/003407.html