<開催延期となっておりましたが、日程が決まりましたので、改めてお知らせいたします。>
長野県飯田市出身で、東京の飯田ふるさと大使を務め、朝鮮関係をはじめ、国際的に活躍したジャーナリスト長沼節夫(1942~2019年;敬称略)について、『ジャーナリストを生きる:伊那谷から韓国・中国そして世界へ』(2022年、458頁)がこの夏に刊行されました。
これは、首都圏に住む飯田・下伊那出身者、長沼の京都大学時代の寮生、そして志を同じくするジャーナリスト仲間などが力を合わせることで完成したものです。長沼が本名ないし筆名で書いてきた膨大な文章から、郷里への想いが伝わる文章、学生時代に『京都大学新聞』に載せた初期作品、ライフワークとした金大中をはじめとする朝鮮関係の論稿、国際ジャーナリストとしての側面を伝えるもの、そして映画評や短歌作品などを抄録しています。未収録のものの一部は付録のDVDに収めており、その点でユニークな編集方針となっています。
長沼節夫の故郷である飯田・下伊那地方は、本学国際文化学部が2012年度以来、留学生を主対象とする国内研修を実施している場所です。それゆえ長沼との関連を挙げれば、2014年度のFICオープンセミナー「飯田・下伊那の『ふるさと大使』と語るSJ国内研修」にご登場いただいたほか、各種の学部イベントに足繁く来場し、それを『南信州新聞』で報道してくださいました。そのお礼を込めて他界直後、SJ国内研修担当者の髙栁俊男が同紙に追悼文を寄せ、著作集の刊行を呼びかけたことが、本書刊行の一つの契機となりました。
今回、FICオープンセミナー「長沼節夫『ジャーナリストを生きる』から学ぶもの」を開催するのも、そうした一連のつながりからです。当日は、各章を担当した方々から本書制作に寄せた思いを伺うとともに、長野県出身でコリアウオッチャーであるなど、長沼といくつもの接点をもつジャーナリストの五味洋治氏(『東京新聞』論説委員)を招いて、本書や長沼節夫の生き方から汲み取れるものを外部の目で語っていただきます。その上で、参加者の皆さんと有益な意見交換ができたら幸いです。
関心ある多くの方々のご参加をお待ちします。
<日時> 2022年12月10日(土) 17:00~(2時間程度を予定)
⇒ 2023年1月28日(土)15:00~(2時間程度を予定)
<開催方法> zoomにて。申込者にURLをお伝えします。
<申込み方法>新規申込者は、2023年1月26日(木)までに、メールによりお申込みください。
<申込先> ttakaya*hosei.ac.jp(*を小文字の@に変えて)。
件名を「1/28 FICオープンセミナー申込み」としてください。
<関連資料> 追悼文(2019.12.24 南信州新聞)
「飯田・下伊那文庫」の前に立つ長沼節夫(2014年)