本学出身の舘野晳(たての・あきら/1935 年大連生まれ)氏は、東京都庁の職員として1968年に韓国を初訪問、交流のためには言葉の習得が欠かせないと、
学ぶ条件が整っていないなかで韓国語の学習を開始する。そして韓国の良書を日本に紹介し、逆に日本で人気の本を韓国に伝えて、いわば出版の橋渡しの役割を果たす。
個人やグループで翻訳した韓国書は50 冊に達し、訪韓回数は200 回に及ぶという。その活動に対して2001年、韓国の「出版功労者賞」が初めて、外国人である舘野氏に授与された。
舘野氏のそうした歩みが2023年、山本ぽてと氏によるインタビュー記事としてネット上にある「B面の岩波新書」に掲載され、翌年に小冊子『日韓出版に橋をかけた翻訳者舘野晳に聞く』としてまとまった。
髙栁の授業では、2005年と2009年度にも舘野氏をお招きしているが、これを機に今回、いわばラストチャンスとしてもう一度イベントを企画した。
日韓の出版文化交流の裏方として働き、今日の「韓流ブーム」の条件作りをしたとも言える舘野氏に、長年にわたるご自身の体験や今日の日韓文化交流をめぐるお話をしていただき、
ゼミ生をはじめ、学内外の参加者と交流したい。
①セミナー
セミナーでは、以下の内容を予定している。
・舘野氏と髙栁による対談
・ゼミ生による舘野氏が関わった本の紹介・書評
・ゼミ生による以下のポスター展示の内容説明
・会場との質疑応答
②展示発表
舘野氏は、上記活動の一環として、月刊雑誌『出版ニュース』に「韓国出版レポート」を約30年間連載した。
ゼミでその中のいくつかを読み、またそれ以外の学習活動の中で興味をもったテーマをゼミ生たちが選定し、小グループでポスター展示を行う。
<展示テーマ>日本における朝鮮語の学ばれ方/旧ソ連の高麗人・中国の朝鮮族/「韓流ブーム」の先駆者・崔承喜/20世紀を描いた韓国映画、など。

舘野晳氏
3.企画詳細
◆ 開催予定日時・場所
①セミナー:11/22(土) 14:00~17:00、BT0300にて
②展示発表:11/17(月)~11/24(月)、ボアソナードタワー玄関ホールにて
◆ 開催形式: 対面形式
◆ 申込方法: 事前申し込みは不要です。
◆ 対象 : どなたでも参加できます。
◆ 主催 : 国際文化学部
◆ お問い合わせ:お問い合わせは以下よりお願いします。

以上