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【活動報告】〈市ヶ谷〉伝統工芸品で環境問題を考える(1/27)

  • 2023年02月10日
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伝統工芸品で環境問題を考える

1、 日程 2023年1月27日(金)

2、 場所 外濠校舎5階523~526会議室

3、 概要
使い捨てやインスタント製品が溢れかえる現代では、捨てられてしまうゴミの量は年々増加しています。また、ゴミ処理場の受け入れの限界やゴミの堆積により懸念される環境問題が顕在化してきたため、「ゴミを出さないこと」を念頭にした物の使い方を考える必要が出てきました。そこで、市ヶ谷ボランティアセンター学生スタッフVSPは、長年にわたり培われた技と手の温かさが生んだ上質で丈夫な材質をもつ伝統工芸品の特徴に注目し、伝統工芸品であればインスタント製品に代わってゴミ問題を解決できるのではないかと考えました。本企画では、NPO法人伝統工芸つくも神さんに講師をお願いし、伝統工芸品に関する講義と和紙の紙漉き体験を行いました。合計15人の学生とともに得た、SDGsとしての伝統工芸品の在り方の学びや、伝統工芸品を作る体験は、普通の大学生では出会えない貴重なものでした。環境に配慮された物を長く大切に使うことは、ゴミを新たに作らない手段の一つです。この意識が一人ひとりに広まり、環境について意欲的に考えることの出来る学生が増えることを願っています。(ボランティアセンター学生スタッフVSP 国際文化学部国際文化学科2年 長尾美紅)

4、 参加者数 15名

5、 企画学生の感想
伝統工芸品に触れたことの無い人が増えている中、この状況をどうにかできないかと思い本企画に参加しました。和紙すき体験を行ったことのある学生は少なく、このような機会を設けることができ良かったと思います。また、私自身も和紙作りに関する知識を新たに得ることができました。体験は個人作業でしたが、どのように和紙をすいているのかといった学生同士のコミュニケーションがみられました。今後もボランティアを通して学生同士のつながりを作れるような企画を考えていきたいです。(ボランティアセンター学生スタッフVSP 文学部地理学科2年 小林咲穂)

私は本企画で、初めて紙漉き作業を経験した。和紙のもとになる「植物の繊維」や「ねり」を実際に触ることができ、非常に貴重な体験となった。また、日本人の知恵が詰まった「ねり」の効果を目の当たりにして、改めて伝統工芸を継続させたいと感じた。後継者がいないことで、日本の技術が密かに消えていく現状を知り、つくも神さんの活動などを通して、伝統工芸の魅力について一人ひとりが理解を深めていく必要があると感じた。(ボランティアセンター学生スタッフVSP 法学部政治学科2年 今給黎優那)

 

6、 参加学生の感想
和紙自体の知識として知っていたことが何かの水を使う程度だったのですが、実際にやってみて科学的側面もあり思っていたよりも複雑に感じました。特に使用するもの全て自然由来のもので、薬剤等を使用していないこと、講演の中で「伝統製品は全て自然と関わっている」という発言がとても印象に残りました。人間環境学部生としてSDGsはよく学びますが、どれも理論としてのみ学ぶだけで、実践的な学習はしていませんでした。そのため今回のような何かを作ることを通してこれから先将来残していきたいものや達成していきたいものが「なぜか」を考えていくきっかけとなりました。(人間環境学部人間環境学科2年 吉野綾馬)

 

日本の伝統工芸の現状、課題、そして、持続可能な生活への鍵がそこにあることを知ることが出来ました。 この企画に参加しようとした経緯は、書道でした。半紙と墨で、表現する職人、日本文化に関わるキャリアコンサルタントという取り組み、メタバースの開発に携わっているなど、古来と最新の組み合わせによる活動はとても魅力的でした。物を大切にする生活の伝承は、持続可能な生き方へと繋がり、大量生産大量消費への新たな消費携帯へのヒントとなり得ると感じました。貴重な体験をありがとうございました。(人間環境学部人間環境学科2年 野村美嘉)

  • NPO法人伝統工芸つくも神さんによる講義の様子

  • 和紙の材料を実際手で混ぜていく

  • 全員で紙漉き工程の説明を受ける

  • 好きな材料を漉き込む学生