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KUGで学ぶ避難所運営~あなたの知らない避難所の世界~
1、日程 2022年12月5日(月)
2、場所 外濠校舎5階523~526会議室
3、概要
12月5日、法政大学課外教養プログラム「KUGで学ぶ避難所運営~あなたの知らない避難所運営~」を実施致しました。本企画は、地震大国である日本において、大学生の防災に対する意識を向上させるだけなく、なかなか学ぶ事が出来ない避難所や帰宅困難者支援施設をどのように運営するのかという点について学ぶことを目的としています。法政大学は「地域住民及び帰宅困難者等の被災者への一時的施設の提供」といった条項を含む「大規模災害時における協力体制に関する協定」を千代田区と締結しています。その事から、今回は帰宅困難者支援施設の運営方法について机上で学ぶ事が出来る「帰宅困難者支援施設運営ゲーム(KUG)」を行いました。講師には特定非営利活動法人 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)から古越武彦様をお招きしました。また、今回は本学ボランティアセンターで防災啓発に関連するプログラムを法大生向けに企画しているチーム・オレンジと共同で企画を実施しました。チーム・オレンジは毎年、法大生向けに東北被災地ボランティアツアーや防災キャンプ等を実施している実績があり、今回、共同でプログラムを考える事で、チーム・オレンジならではのノウハウや知識を踏まえる事で、より深い学びを学生に提供できると考え、共同でプログラムを実施しました。本企画はすべての内容を対面で行いました。プログラムは、KUGの概要をチーム・オレンジ学生スタッフの石田さんが説明してから、1回目のKUGを行い、その後、古越様からゲームに対する解説を行って頂いた後にさらに、KUGを行い、最後に古越様よりフィードバックを頂くという構成で行いました。1回目のKUGでは、スタッフが司会となりゲームを進行しました。その中で、避難者の情報を読み上げるだけでなく、避難者が抱えている問題(怪我をしているや障がいを抱えている等)を説明し、参加者にどのように対処するか問いかける事で参加者に考えることを促すという工夫を行いました。また、参加者の間でも「避難者の属性によって一時待機場所を変える」という「受入方針」をあらかじめ作るといった工夫が見られました。1回目のゲームに対する解説では、「喫煙所や仮設トイレを設置する際はルールが必要であること」や「避難所のスタッフのみならず、避難者の方々にも時には助けを求めることが必要だ」という事を教えて頂きました。その中でも、避難所はすべての人が助け合う場所であるというお話が印象に強く残りました。解説を踏まえた2回目のKUGでは、日本語が話せない避難者に対し、「避難している他の人で英語が出来る人を探す」と言う解決策が出るなど、参加者は1回目の解説を踏まえた解決方法を提案できていました。その後のフィードバックでは、「避難所では様々な方が存在し、どのような人を最優先で保護するか」といった様なお話を頂きました。また、フィードバックの後には講師の方に質問する時間を設けました。多くの人が講師の方に質問を行っており、非常に活発な議論がなされていました。法政大学が帰宅困難者支援施設になった際には、学生もボランティアとして動かなくてはならないかもしれません。参加者からも、「避難所では何が重要で、何が必要か学ぶことが出来た」「帰宅困難者支援運営に関する知識を知ることが出来た」という声があり、充実した企画となりました。(KYOPROスタッフ 法学部・国際政治学科3年 藤井航一)
4、参加者数 8名
5、企画学生の感想
今回の企画はKYOPROさんとチーム・オレンジの合同企画ということで、企画力に長けているKYOPROさんと防災啓発活動を行うチーム・オレンジ、お互いの特徴を活かせた企画となったのではないかと思います。本企画で使用したKUGは、私たちの通う法政大学が舞台となっています。そのため、震災が起こった時に自分たちが学生ボランティアとなった場合の具体的な想像がしやすいものだったのではないかと感じます。又、今回お越しくださった古越様からは避難所生活の実態や、そこで考えられうる様々なシチュエーションとそれに対しどう対応すべきか、などを様々な観点からお聞きできたことは、チーム・オレンジとしては大変貴重な時間だったと感じます。(チーム・オレンジ学生スタッフ 法学部・法律学科 3年 石田里菜)