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1.日程 2022年2月21日
2.場所 法政大学市ヶ谷キャンパス 大内山校舎Y406
3.概要
2022年2月21日に岩手・宮城被災地スタディツアーの事前勉強会として「3.11を再考する」を実施しました。当企画は「東北地方太平洋沖地震から学び、首都直下型・南海トラフ地震に備える」ことを目的に法政大学人間環境学部の杉戸信彦教授による講義と参加者によるグループワークを行いました。参加対象者は法政大学の学生に加えて、明治大学、関西大学、千代田区コンソーシアム加盟大学で、当日は計38人が参加しました。
杉戸先生からは地震災害のメカニズムの解説のほか、東北地方では過去にも沈み込み帯を震源とする大地震が繰り返し発生していたという事実があり、東北地方太平洋沖地震は決して未曾有の自然災害ではないというお話をしていただきました。また東北地方太平洋沖地震が社会に与えた影響を学ぶことが、来たる首都直下型地震や南海トラフ巨大地震に備えることになることをお話しいただきました。
グループワークでは東北地方太平洋沖地震の発災当時、自分がどのような場所でどのような行動をとったかを振り返り共有するとともに首都直下型地震や南海トラフ巨大地震が発生した際に想定される被害(身近なものから社会全体のものまで)を検討し共有しました。
当企画を通じて、私は現在の日本社会が首都直下型地震や南海トラフ巨大地震に対する用意が社会全体的に見ても不十分であり、個々人が想定されるリスクをしっかりと認知し対策をするとともに社会のステークホルダーとして被災時にどのような共助ができるかについて検討することが重要であると考えました。(人間環境学部 人間環境学科1年 齋藤貴宏)
4.参加学生の感想
地震に関する知識が深められました。グループワークでは、中国の方もいらっしゃったので、日本という視点だけでなく、他の国の様子を伺えて、面白かったです。東日本大震災の記憶が薄れてきていることもあるので、こうしたきっかけに思い出せてよかったです。また、他の方が当時どのようにしていたかを聞く機会もないので、貴重な経験になりました。(人間環境学部 人間環境学科3年 横山 萌)
日々、災害について客観的(前半のお話)にも、主観的(後半のワークショップ)にも、「再考する」ことが大切だと感じました。私は3.11当時は中学生でしたが、当時小学生だった方々とのワークショップで、年の差もあると、この企画からの学びや思いは違うのかなと少し不安もありました。しかし、お話を聞いていくと、やはり「しっかり備えることへの姿勢や思い」は皆1つだったことが改めて分かり、とても安心しました。(関西大学 大学院生)
当時被災した学生の体験談を聞くこともでき、大変貴重な機会になりました。普段から自然災害を自分ごととして捉え、防災グッズの用意や避難方法の確認、周囲に協力し合うことのできる人間関係を築いておくなど、やるべきことが多くあることを改めて実感しました。(共立女子大学 4年)