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【市ヶ谷】〈公益財団法人 キリン福祉財団令和3年度「キリン・地域のちから応援事業」〉2021年度東北被災地ボランティアツアーを実施しました(11/20,21・11/27,28)

  • 2021年12月21日
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2021年11月20日~21日、11月27日~28日の2回にわたって東北被災地ボランティアツアーを行いました。本企画は、NPO法人遠野山・里・暮らしネットワークさんのご協力のもと、実際に現地へ足を運び被災地の今を知ること、現地の方の講和や資料館見学を通した震災学習、そして現地でのボランティア活動、この3点の目的を中心に開催されました。本来は8月に開催される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により延期が繰り返されました。現地の方たちのご協力のもと、感染症対策をした上でようやくこの企画を実施することが出来ました。

1日目は、陸前高田市の高田松原公園で、震災遺構や現在の陸前高田市についてガイドを行っていただき、震災当時から現在に至る被災地を知ることが出来ました。次に、3.11仮設住宅体験館へ行き、実際の仮設住宅の中を見学しました。仮設住宅の窮屈さや不便さを身をもって感じました。その後、NPO法人LAMPさんと共に、リンゴ農園で収穫後の後片付けのボランティア活動を行いました。LAMPの方々とお話をしながら楽しく活動出来ました。最後に、東日本津波伝承館に行き、震災当時について学びました。実際に被害を受けたものの展示や、震災直後の映像をみて、改めて津波の恐ろしさを感じました。また、ニュースで大きく報道されていない、震災の裏で多くの命を救おうとした人々の姿を知ることが出来ました。

2日目は、釜石市の宝来館で、女将さんからの講和を行っていただきました。海が向かい側にある宝来館も実際に津波にのまれ、女将さん自身も一度津波にのまれたそうです。その時の映像はとても衝撃的でした。当時の状況の悲惨さから、未来に向けた釜石市の取り組みまで、幅広くお話ししていただき、今の私たちに出来ることを考え直し、これからの防災のあり方について見つめなおしました。その後行った根浜海岸で根浜MINDの方々と清掃ボランティアでは、海浜植物の保全を目指す地域の方々に、少しでも協力できるように頑張りました。

この2日間、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。実際に現地へ訪れ、生の声を聴くことがどれだけ重要で価値があることなのかが分かりました。震災から10年が経ちましたが、このツアーを通し、東日本大震災を風化させてはならないと改めて感じました。ここで得た学びを次は私たちが伝えていく必要性を感じ、これからのチーム・オレンジの活動に繋げていきたいと思います。(ボランティアセンター学生スタッフチーム・オレンジ 文学部地理学科2年 宮本 花穂) 

学生参加者 29名

参加学生の感想

今回初めて被災地に訪れボランティアを行うことで、当時の大変さなどを学ぶことが出来ました。仮設住宅では家としての構造はしっかりしていても、4人以上で2人用の部屋に5.6年暮らすと考えると、家具なども増えさらに狭い空間になり、精神的ストレスは想像以上だなと感じました。津波伝承館では、当時震災を受けた車や信号などが展示されており、本当に津波の損傷とは考えられなかったです。現地の方からは、町の復興の9割は回復していると聞いて、あとは精神面の回収の方が優先されるのかなと今回のボランティアをとおして感じました。(ボランティアセンター学生スタッフチーム・オレンジ デザイ工学部建築学科1年 滝 隆也)

 今回の東北被災地ボランティアツアーに参加して良かった。震災から10年が経過し被災地のことを知る機会が減っている中、現地の方々のお話や震災遺構を見学することによって、当時を知る機会を得られたことは非常にいい経験だった。現地の方々の復興への思いや未来に繋げていこうとする思いがひしひしと伝わってきた。この方々の思いをどのように微力ながら助けることが出来るのかが課題であると感じた。(ボランティアセンター学生スタッフチーム・オレンジ 文学部日本文学科1年 中田 敬人)

 私の地元も被災地の岩手県の沿岸にあるが、陸前高田市には初めて訪れた。地元と比べると空き地と震災遺構が多いと思った。震災当時のことを思い出すため震災遺構を保存するのには葛藤があったと思うが、保存すると津波の恐ろしさが伝わりやすいと思った。宝来館の岩崎女将から、震災の時に家に戻って犠牲になった人が多かったと聞き、また女将の「戻った人は戻らない」が印象的だった。女将が震災後に車椅子用の避難道を整備したことを仰っていたので、障がい者や高齢者が災害時にどうしたら安全に避難できるか学びたいと思った。この2日間を通して実際に現地の方々から要望が多かった、被災地の魅力を伝えたいと思った。被災地の魅力を伝え、実際に現地に訪れてもらって、震災のことを学んでもらいたい。(ボランティアセンター学生スタッフチーム・オレンジ 経済学部経済学科1年 滝野 健太)

  • リンゴ畑で収穫後の片付けを手伝った

  • 現地の語り部ガイドの方からお話を聴く

  • 作業を終えて集合写真

  • 海岸近くでのボランティア作業