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被災地支援と防災啓発活動を行っているチーム・オレンジが、東日本大震災の被災地である岩手県大槌町の文化交流センター「おしゃっち」とZoomで繋ぎ、現地でガイドをなさっている神谷氏から震災についての講義をして頂き、その後参加者からの質問に答えていただきました。また、事前に東日本大震災の概要について調べ、参加者に向けて発表する時間も設けました。
このプログラムを行った趣旨は以下の3つです。
① チーム・オレンジの企画の中で被災地と関わる内容のものが4~7月にないため、この期間でも被災地と関われるようにするため。
② 現地の方から直接お話を聞くことで、知らなかったことを知る機会になり、一般参加者やチーム・オレンジ内で被災地に行ったことがない人たちに実際に現地まで足を運んでもらうきっかけにするため。
③ 今年度からチーム・オレンジに入ってくれた1、2年生に、会議に参加したり被災地について調べてもらったりすることで、企画の進め方を知ったり被災地について学んでもらうため。
今回の3.11つながるゼミは初回ということもあり、いくつかの場面で不手際や事前の確認不足がありました。事後の反省会でそれらを全員で確認したので、次回以降はそのようなことがないように、スケジュールにも余裕を持ちながら改善していけたら良いと考えています。
当日の詳細なスケジュール
・13:00 プログラム開始、運営側からの挨拶(ボランティアセンター職員小山、チーム・オレンジ代表横山)
・13:05 動画の再生による、チーム・オレンジの紹介
チーム・オレンジのメンバーが作成した、約3分の紹介動画を再生。これまでのチーム・オレンジの活動と今後の活動予定が含まれている内容となった。
・13:10 東日本大震災の概要説明を開始
震災によって大きな被害を受けた東北3県と、液状化などの被害があった関東地方の合計4つに分けて、それぞれについて被害の概要を説明した。PowerPoint49枚となった発表資料だった。
・13:30 神谷氏による講和
大槌町のおしゃっちと繋ぎ、神谷氏に講和をして頂いた。おしゃっちの外から街の様子についてのお話の後、おしゃっち内から資料を使いながら大槌町を中心とした震災についてのお話、という流れだった。
・14:10 参加者と神谷氏による質疑応答
チーム・オレンジのメンバーから事前に募集していた質問に加え、一般参加者からのその場での質問にもそれぞれ神谷氏に答えて頂いた。
・14:30 プログラム終了
GoogleフォームのURLでアンケートを共有し、それに答えてもらった人からZoomのルームを退室してもらうという流れで、今回のプログラムは終了した。(ボランティアセンター学生スタッフチーム・オレンジ デザイン工学部都市環境デザイン工学科3年 島田 知樹 )
協力:・NPO法人遠野山・里・暮らしネットワーク様
・一般社団法人おらが大槌夢広場代表理事、神谷未生氏
【学生参加者数】71名(法政45名、千代田コンソーシアム9名、3大学4名、三輪田学園13名)
・とてもスムーズな進行で、多くの考えるきっかけとなるお話をいただきました。有難うございました。「支援」という言葉は、やはりどこか一方的なものを含んでいるのだな、と今回の講話を聴いて感じました。服の送り届けなど、こちらの考える「支援」は相手にとっての「ありがた迷惑」になっていないか、もう一度深く考える必要があるのではないかと強く感じました。神谷さんの仰る復興は、おそらく地域や属性を超えた「共有と理解」にその核があるのではないかと思います。支援する、されるの関係ではなく、対等な関係で、一緒に進んでいく姿勢でありたいと心から思います。
・僕は将来、公務員として農山漁村の地域づくりに参画したいと考えているのですが、日頃の行政内でのコミュニケーション不足や判断の遅さなど耳が痛くなるようなご指摘を聞いて、自分は有事に責任をもってより早く決断する・させられるような人材になりたいと思いました。また物資の分配における女性の必要性も同時に感じたところです。僕は男子中高出身ということもあり、もし有事の際に物資分配を任されても女性の側に立った支援や適切な物資の分配ができないなとお話を聞く中で思いました。また男性からすると「触れてはいけない事柄」というイメージがあるものなので、避難所や役所における女性管理職・女性のリーダーの存在の重要性を改めて認識させていただきました。
・この企画を通して、震災の残酷さを知り、被災者の方々がどんな気持ちなのかを感じることができました。今まで自分は本当に表面の部分しか理解していなかったのだとわかりました。この企画に参加し、東日本大震災への意識が変わりました。今度、被災地を訪れてみたいと思います。この企画を考えていただき、ありがとうございました。