お知らせ

【活動報告】東北被災地ボランティアツアーを実施しました(8/25~27、8/28~30)

  • 2022年11月14日
お知らせ

【市ヶ谷】2022年度 東北被災地ボランティアツアー

1.      日程 

事前説明会 2022年8月8日(月)

第45・46次隊 2022年8月25日(木)~  27日(土)

第47・48次隊 2022年8月28日(日) ~30日(火)

事後報告会 2022年9月26日(月)

2.      場所 岩手県陸前高田市・釜石市・大槌町

3.      概要

2022年8月25日~27日、8月28日~30日の2回にわたって東北被災地ボランティアツアーを行いました。本企画は、NPO法人遠野山・里・暮らしネットワークさんのご協力のもと、実際に現地へ足を運び被災地の今を知ること、現地の方の講和や資料館見学を通した震災学習、そして現地でのボランティア活動、この3点の目的を中心に開催されました。去年は新型コロナウイルスの影響で1泊2日の活動でしたが、今年は3年ぶりに2泊3日の日程で、感染症対策を十分に行った上で活動を行いました。活動の前は、事前説明会として震災についての基本情報を共有し、顔合わせを行いました。活動後は事後報告会を行い、活動内容や活動に対する感想の共有を行いました。

 ボランティアツアー1日目は、初めに陸前高田市役所を訪れ、現在の陸前高田市を展望ロビーから眺めました。震災前市の写真が展示されており、見比べると新しくなった建物や、そのまま残されている建物がよく分かりました。また、一本松の縮小モニュメントが置かれており、奇跡の一本松の歩みが分かるパネル展示もありました。次に栃ヶ沢公営住宅にて、草むしりや窓ふきのボランティアを行いました。その後、会長・副会長の方からお話を聞かせていただき、公営住宅の少子高齢化の現状・コミュニティづくりの課題を知りました。次に高田松原津波復興記念公園を訪れ、震災遺構や防潮堤、奇跡の一本松などを巡りながら現地の武蔵さんにガイドをしていただきました。遺構として残した意味や、災害の教訓を教えていただき、復興の様子を感じるとともに震災の爪痕を間近で見る貴重な経験となりました。公園内にある東日本大震災津波伝承館(いわてTSUNAMIメモリアル)を見学しました。津波の映像や写真、津波の被害を受けた実物を見て、当時の混乱の様子や津波の威力を知りました。

2日目は、釜石市の宝来館にて女将さんに講話をしていただきました。津波から逃げる実際の映像を見て、その場にいることを想像すると恐怖を感じました。女将さんは市自体を震災前よりもさらに盛り上げようと様々な活動をされていて、その実行力に圧倒されました。その後は裏山にある避難道の整備と根浜海岸の清掃のボランティアを行いました。かなり体力勝負の活動でしたが、女将さんたちが植えたハマナスの実を取ったり、ホタテをいただいたりして、楽しい思い出を作ることが出来ました。3日目は、大槌町の吉里吉里国にて薪割りの体験をしました。吉里吉里国では薪を商品として売っており、一つの産業になっています。丁寧なご指導を受けながら、全員で斧を握り、薪を割りました。その後吉里吉里公民館で理事長の芳賀さんから講話をしていただきました。震災直後、行方不明者の捜索やヘリポートづくりを住民が老若男女問わず協力して行い、心のケアをする暇もなく現在まで活動してきたといいます。「斧を握っているときだけ辛いことを忘れられる」という言葉が非常に印象的で、町のために活動されている姿を見習いたいと思いました。この活動を通して強く感じたことは、現地の人の温かみです。新型コロナウイルスの心配もある中、外部から来た私たちを温かく迎えて下さり、こちらが元気をもらうことが多々ありました。そして復興だけでなくさらによりよい場所にしていこうと活動をされている姿に尊敬の念を抱きました。この3日間で震災によって失われた、もたらされた多くのものを知りました。実際に津波が通った道を歩いていると、現実とは思えない気持ちが生まれました。しかしその景色になるまでには計り知れない努力があり、その復興までの道のりも含め、震災が起こったことを風化させてはならないということを、現地の方々のお話を聞いて改めて強く感じました。震災を知らない世代が増えてきている現在、現地を訪れた私たちが出来ることはボランティアで得たことを多くの人に伝えていくことです。この経験を糧に、チーム・オレンジとしてさらに積極的な活動を行っていきたいと思いました。(ボランティアセンター学生スタッフチーム・オレンジ 文学部哲学科1年 大津 夏帆)

4.      学生参加者 37名(第45・46次隊 17名、第47・48次隊 20名)(事前説明会 34名 事後報告会32名)

5.参加学生の感想

・今回が自分にとって初めてのボランティアツアー参加でした。 今まで震災の現状については、切り取られた部分しか見たことが無かったのですが、今回フィールドワークをして、当時その場所で何が起きたのかなどを講話の内容を聞き、被災地の復興はまだ先になると感じました。 また今回私たちが訪れた場所に関して、一つ共通したものを見つけることができました。それはそれぞれの場所に未来のビジョンがあるということです。やはりビジョンがあると言うことは、これからの復興するに際し、大きな原動力になると感じました。 さらに今回の学びを通して、時には振り替えることも大切ではあるが、そこから復興へとかけ上がっていった方々のその姿勢に逆に自分自信勇気づけられました。 そして最後に、災害時に正常な判断を下すために日頃の防災訓練がいかに重要かを改めて考えさせられました。

・今回初めて東北(被災地)を訪れ、街を見ればインフラは整備されて震災後に建てられたまだ新しい家々が立ち並んでいましたが、それらが必ずしも現地の人々のニーズに応えたものではなく、現地の方は不便を感じながらの生活を余儀なくされていることがわかりました。講師の方々が自らの苦しい、辛い経験を私たちに話してくださったことは本当にありがたいことであるし、今回のボランティアツアーで見聞きしたことを身近な人に伝えていくことが次なる自然災害で被害を最小限にとどるための第一歩になると思いました。

  • 奇跡の一本松の前で集合写真

  • 公営住宅でのボランティア作業

  • 海岸で清掃ボランティア

  • 吉里吉里国での薪割り体験