PickUP

都立成瀬高校と本学学生との交流会を多摩キャンパスで実施しました

  • 2023年10月20日
  • 実施報告
  • 学生
  • ゼミ・研究室
  • 課外活動
PickUP

10月4日(水)、多摩キャンパスにて成瀬高校との交流会を開催しました。交流会では、高校生が「総合的な探究の時間」に取り組む研究課題に対して、本学学生が自身の経験を活かしてアプローチしました。今回は多摩オープンキャンパスリーダーズに所属する4年生と現代福祉学部佐野ゼミの学生が参加し、学生による講座やゼミ体験、少人数での交流を通じて、高校生と学生が近い距離で課題と向き合いました。

以下、交流会を企画した多摩オープンキャンパスリーダーズ2022年度代表からのコメントを掲載します。

多摩オープンキャンパスリーダーズ 2022年度 代表より

私は、2022年に多摩オープンキャンパスの企画・運営を行う団体(多摩オープンキャンパスリーダーズ)で代表を務めるとともに、学業では、教職課程を履修し、本年度、教育実習に行きました。そのため、大学生活のなかで、大学生の視点から高校生の進路選択を支えたり、中学生や高校生の「学び」について深く学んだりしました。そこで、高校生が各々の関心に基づいて取り組んでいる「探究」は、進路選択に繋がるとともに、社会を変えていく力になっていくと思いました。

高校生のなかには、「勉強は、定期試験で点数を取ったり、入学試験で合格したりするためで、受験科目ではない『総合的な探究の時間』には意味がない」と思っている人も少なくないと思います。もちろん、高校生にとって、進路を選択していくうえで、定期試験や入学試験は大切です。しかし、彼らは、学ぶことを通して、自分自身の進路や職業を決めていくことに加え、主権者として未来の社会をつくっていくのです。そのため、彼らには、探究をし続け、身近なものごとから社会課題までを、自ら考え、判断し、行動できるようになってほしいと思っています。

さて、今回は、このような思いのもと、オープンキャンパスで活動するスタッフと協力して、「探究とは?」と題した講座やゼミ体験、学生との交流会を実施しました。高校生は、「探究とは?」で、問いを立て、探究するプロセスを、「ゼミ体験」で、大学生がゼミで探究していることを聞き、グループディスカッションを、「学生との交流会」で、高校生各々が探究するテーマについて、大学生とともに「問い」や探究する方向性を探りました。

そのなかで、本稿では、私が担当した「探究とは?」講座について、詳しく述べたいと思います。

この講座では、問いを立て、探究するプロセスについて、ワークを交えながらお伝えしました。まず、問いを立てることについてです。「問い」とは、正解や答えが一つに定まっていないものです。しかし、このような問いを、はじめから立てることは難しいです。そこで、高校生に沢山の”質問”を作ってもらい、そこから、「問い」を選ぶことで、探究に適する問いを立てる練習機会を設けました。続いて、探究するプロセスでは、一つの問いに答えると、新たな問いが生まれることを伝えました。例えば、「どこで、貧困が起きているのか?」という問いを立て、それに対して情報を集め、答えをつくると、「なぜ、『貧困』は南半球で多く起きるのか?」という新たな問いが生まれます。このようなサイクルを繰り返すことが探究の本質だと思っています。

また、問いを立て、探究するテーマ例として、「貧困」を設定しました。そして、「なぜ、世界で『貧困』は、起きるのだろうか?私たちは、どうすべきなのか?」という問いを立てました。高校生は、探究するプロセスのなかで、「豊か」な生活は、他の人の生活に「貧困」を押し付けていることに気が付いたと思います。「貧困」の責任は、私たちにあるのです。これを踏まえて、高校生に「私たちはどうすべきなのか?」を考えてもらいました。高校生一人一人に多様な考えがあると感じるとともに、探究して分かったことをもとに意見を述べていることが印象的でした。私もまだ未熟ですが、彼らにも主権者として、問いを立て、情報を集め、答えを表現していく探究を生涯通して続け、行動できるようになってほしいと思っています。

さて、最後になりますが、参加した高校生にとって、今回の企画が、各々の関心をもとに「問い」を立て、探究をするうえで、貴重な時間となり、進路や職業選択に少しでも繋がれば嬉しい限りです。私たち多摩オープンキャンパスリーダーズも、高校生を少しでも支えることができるよう活動を続けていきたいと思います。

多摩オープンキャンパスリーダーズ
2022年度 代表
甘粕 遼
(社会学部 社会学科 4年)

  • 「探究とは?」講座の様子(「問い」や探究のプロセスを学んでいます!)

  • ゼミ体験の様子(大学での探究を紹介しています!)

  • グループでの交流の様子(高校生が大学生と一緒に「問い」を立てています!)

お問い合わせ

法政大学多摩事務課 学務担当

tamagakumu◎hosei.ac.jp
(お問い合わせの際は記号を半角@にしてください)