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ソーシャル・イノベーションセンターに新しい什器が入りました

  • 2023年06月09日
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2023年4月に開設となったソーシャル・イノベーションセンターの活動運営にあたり、新しい什器が入りました。
多摩将来計画推進の一環として、「多摩キャンパスの顔」となるべく、社会課題解決を目指していく「ソーシャル・イノベーションセンター」が誕生しました。センターでは、多摩キャンパスにおける活動拠点として、可動式什器を中心に新たなオリジナルの什器を調達しました。什器設置までの経緯について、簡単にご紹介します。

コンセプト

今回の什器入替にあたっては、ソーシャル・イノベーション事業のモデル事例と位置づけ、「地産地消」「サーキュラーエコノミー」といった多摩地域における社会課題にも着目しました。
多摩地域の木材を活用すべく、東京都檜原村産のスギ、ヒノキを利用した什器とし、製作にあたっては多摩産材の取扱いに長けている関連業者にも連携を依頼しました。
また、コンセプトやレイアウトについては、デザイン工学部建築学科小堀哲夫研究室のゼミ生にも協力頂き、ゼミ活動の一環として制作活動に入り、本学が目指す文字通りの「実践知教育」を体現していきました。

2022年6月 デザイン案の検討

当時の多摩地域交流センターを会場に、小堀哲夫ゼミの授業として、現場調査を兼ねたレイアウト・デザイン検討を実施しました。
多摩地域交流センターを利用する学生や教職員も一緒に参加し、新しい什器制作に向けた熱い議論が交わされていきました。

 

2023年1月 試作検証

ゼミ内での試作検討を重ね、2023年1月には当時の多摩地域交流センターで試作品のお披露目と、試作検証会を開催。
利用者目線として、教職員だけでなく、センターを利用する学生にも協力してもらい、率直な意見も出て、完成品に向けた新たな課題に向かって、レイアウト変更などを重ねていきました。

2023年5月 什器納品

5月11日・31日の2回に分けて、完成品が納品され、センター内には、ほのかに香る木材の匂いも漂う新しい環境に生まれ変わりました。
センター内でのイベント、授業などでも利用できるよう、大型のロールスクリーンも可動式ラックに備え付けられるようになり、センターでの活動の幅が広がっていきそうです。
早速、センターを利用する学生たちも新しい什器に興味を示し、使いやすいレイアウトを模索している様子です。

デザイン工学部小堀哲夫研究室学生からのコメント

    このプロジェクトは私たち学生の「1/1でなにかを作りたい」という漠然とした思いと、「SICを変えたい」という思いと、が合わさって形になったものです。普段、私たちが授業で行う建築デザインではなかなか1/1というスケールで作ることは難しいものなのです。そのとき、ふと漠然としたものを考えていくことに恐怖を覚えたりしていました。

    スケッチ的なラフデザインから各方面のプロの方との協議を経て、徐々にブラッシュアップされていく什器たち。漠然としたものを実際に形にする上での苦悩を味わうことができました。各立場での主張がぶつかり合うとき、これが仕事の難しさか...と思わされました(笑)。各家具はかなり特徴的な形になっていますが、素材、大きなテーマは合わせることでひとつの部屋の中で上手くコーディネートすることに成功出来たと思います。

    私自身、実施デザイン、製作のプロの方との話し合いなど間近で初の経験させていただき、これからのデザイン、ないしは生き方の方針までをも左右されるような貴重な経験をさせていただきました。加えて、実際に利用者の声を聞くことで、良くも悪くもデザインの可能性に気づかされました。ここで、漠然としたものをデザインする恐怖を少し整理できたような気がしたことが個人的な一番の収穫だと思います。

    このプロジェクトを通しての貴重な経験を胸に今後とも建築デザインだけでなく、デザイン業界にて全力を注ぎたいと思います。また、このSICがより長く愛されるような空間になることを心から願っております。

法政大学大学院デザイン工学研究科建築学専攻修士2年 関川竜宇司

お問い合わせ

ソーシャル・イノベーションセンター

メールアドレス:sic◎ml.hosei.ac.jp
(お問い合わせの際は記号を半角@に変更してください)