お知らせ

『人馬のウェルビーイング』研究チームによるJRA馬事公苑見学

  • 2023年04月17日
  • イベント・行事
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3月15日(水)、『人馬のウェルビーイング』研究チームと体育会馬術部員による、JRA日本中央競馬会(以下JRA)の馬事公苑見学を実施しました。研究チームからはスポーツ健康学部高見京太教授、体育会馬術部の柏村晋史監督と、法政大学SDGsパートナーズ(HSP)加盟パートナーである「NPO法人日本障害者乗馬施設フューチャーバレー」の深野聡理事が参加し、馬術部からはキャプテン3年加藤優那、2年高階拓真、1年丸山芽生、和田林莉子が参加しました。※1

近年、動物福祉に対する関心が高まり、引退競走馬のアフターケアへの取り組みは世界的に注目されています。その中でJRAでは、安全性や汎用性の高い「引退競走馬のリトレーニング」の技術開発に取り組み、2020年には「引退競走馬のリトレーニング指針(サラブレッドの理解とグラウンドワーク)」というガイドブックを作成し、国内で普及活動を展開するに至っています。※2

今回、我々の訪問を馬事公苑の甲田苑長がお迎えくださり、宮田診療所長より見学に関するご案内を頂きました。現場では、普及課の間職員によるデモンストレーションを見学させて頂き、引退競走馬のリトレーニングプログラムの「グラウンドワーク」という手法を実際に目の前で学習することができました。

見学の最後には研究に関するインタビューを実施し、東京2020オリンピック馬場馬術競技に出場された北原広之選手にも加わって頂きました。その中で、グラウンドワークにより『人馬の信頼関係を構築すること』と『人が馬のリーダーになること』の大切さや、この取り組みが馬術競技の向上にも直結し、それは結果として引退競走馬の充実したセカンドキャリアの構築に結び付くことをレクチャー頂きました。

本学研究チームが『人馬のウェルビーイング』をテーマとし、JRAの「引退競走馬のリトレーニング」の理念と実践両面に着目して研究を進めていることに対して、JRAとして高い関心を持って評価して下さっている旨をお話し頂きました。グラウンドワークを部活動に取り入れている馬術部の取り組みについても、大変高く評価頂きました。今後も本学は『人馬のウェルビーイング』研究においてJRAと連携し、引退競走馬のセカンドキャリア充実に向けた取り組みを推進して参ります。

※1「人馬のウェルビーイング」とは、引退競走馬を主に用いてスポーツと研究教育活動の両輪に挑戦し、人馬双方の健康で幸福なくらしの実現を目指そうとする、当研究チームが提唱する取り組みです。

※2本学ではJRAの引退競走馬への取り組みを学ぶために、2020年度及び2021年度に開講した「課題解決型フィールドワーク for SDGs」授業においてJRAより講師をお招きし、引退競走馬のリトレーニングを学習する講義を実施しました。2回の授業を合計50名の学生が履修しました。
 

  • 普及課の間職員による「グラウンドワーク」の『鈍化』 (馬は引退競走馬の「エントシャイデン」)

  • 「グラウンドワーク」の『ジョインアップ』において馬が間職員を完全に信頼して同調している (馬は引退競走馬の「ライトオンキュー」)

  • 研究チームと馬術部員によるインタビューを実施しました

  • 宇都宮馬事公苑の素晴らしい環境