スポーツ健康学研究科博士後期課程の松田凌汰さんが筆頭著者である論文「Energy flows with intentional changes in leg movements during baseball pitching」が海外雑誌「Frontiers in Sports and Active Living」に掲載されました。
野球の投球において、大きな球速を生み出すには下肢から体幹、上肢へとエネルギーを上手く伝えることが重要とされています。特に、下肢で大きなエネルギーを作ることが重要と考えられています。しかし、実際に下肢の運動(ストライド幅)を変化させても、球速が変わらなかったという報告もあります。そこで、本研究では下肢の動作を意図的に変化させるとエネルギーの流れがどのように変化するのか、とりわけ下肢から体幹に着目して検討しました。その結果、ストライド幅が大きくなるにつれて下肢で生成するエネルギーは増加するものの、下胴から上胴方向へ流出するエネルギー量はストライド幅の違いに応じた変化は見られませんでした。したがって、投球動作において球速の大きさを下肢の運動だけでは説明できないことが明らかとなりました。