皆さんこんにちは!法政大学経営学部広報委員会の西原遼聖です。
去る7月、広報委員会では「編集・ライティング実践講座」を実施し、取材・記事作成テクニックについてプロから学ぶ機会を得ることができました。講師には、フリー編集ライターの高島知子(たかしま・ともこ)様、株式会社翔泳社の安成蓉子(やすなり・ようこ)様をお招きしました。高島さんは主にマーケティング領域のWEBメディア、書籍の編集ライティングで活躍されています。また安成さんは、マーケティング専門メディア「MarkeZine」の四代目編集長を経て、2026年4月よりBiz/Zine編集長を務められています。
本セミナーでは、まず前半の講義で、取材準備から記事作成に至るまでの流れや注意点について、プロの視点から高島さんにお話しいただきました。セミナー後半は、模擬取材を通して記事タイトルのつけ方を実践する形式となり、安成さんと高島さんからフィードバックをいただきました。本記事ではその概要をまとめましたので、ご覧ください。
記事を作成するにあたって、3つの重要な骨格があります。それは、WHO、WHAT、HOW です。まずWHOは、誰に記事を届けるかという読者像です。続くWHATは、記事の読者が何を得るのかを定義します。そしてHOWは、どのように伝えるかです。WHOとWHATが決まれば、伝え方もおのずと決まります。このように、誰が、読後に何を得ているかを考えることが、記事作成にあたって非常に重要です。
また、誰に、何を伝えたいかに応じて、コンテンツが含む「3つのI(アイ)」が変わるといいます。「3つのI」とは、Information(情報)、Intelligence(知恵・知見・提案)、Inspiration(刺激・ひらめき)です。例えば、小さな子供向けの絵本はインスピレーション重視、イベント告知はインフォメーション重視など、WHOとWHATに応じて「3つのI」を変化させることが 重要だそうです。
私たち広報委員会の取材に直結する、プロの取材の仕方も教えていただきました。
取材に際しては、対象者の下調べを念入りに行うことや、具体的な質問の仕方など、実践的な内容を教えていただきました。限られた取材時間を最大限に有意義なものにするため、入念な事前調査と詳細な質問案の作成を行っているそうです。さらに取材本番では、相手の表情を細かく読み取りながら対話を進め、掘り下げていくポイントを考えているそうです。
記事を書く際には、「一段落・一メッセージ」という基本や、一番伝えたいことを冒頭に書くこと、タイトルで読者に期待させたことに本文で応えることなど、記事の作成以外でも有効活用できる、様々な文章表現の技術を教えていただきました。今後の取材に直結する内容だけに、メンバーも必死にメモを取りながら受講していました。
また、記事を執筆する際には、対象者の「話し言葉」を「書き言葉」に変換・意訳する作業が必要になります。これは非常に難しいですが、その際のポイントもお話しいただきました。最近はAIが進化し、整った文章を簡単に作成しやすい環境となっていますが、録音された音声の文字起こしなどにはAIを活用する一方で、記事でどのような言葉を使うかは、まずは自分でしっかり考え、本当に伝えたいことを意訳しながら書くことが重要だというお話は、非常に示唆深いものでした。
この実践編では、まず、高島さんが安成さんに対して模擬インタビューを実施し、そこから聴講している学生が記事タイトルを作成する、というワークショップ形式 の時間になりました。広報委員会学生が、グループごとに与えられた設定に対して記事タイトルを検討します。そして、学生が作った記事タイトルを共有し、それに対してフィードバックをいただきました。その後、高島さんが作成したタイトルの例を画面に映し出しましたが、それは読者=WHOが非常に意識されたもので、学生からは思わず声が漏れる場面がありました。
講座の内容は以上です。プロの「取材する」「まとめる」「表現する」技に直接触れることができる機会はなかなかなく、とても貴重な学びの機会となりました。
特に印象に残ったのは、せっかく学生記者としての活動なので、自分の興味があること、聞きたいと思ったことを質問するのが良いというお話でした。私たち広報委員会の活動は営利活動ではありません。だからこそ、取材対象者の方と向き合い、貴重な取材時間をより有意義なものにできるよう、今回のお話を今後の取材・執筆活動に活かしていきたいと思います。また、相手の表情を見ながら掘り下げていく技は、日常のコミュニケーションでも活用できる技だと感じたので、大いに活用したいと思います。
安成様、高島様、お忙しい中貴重な機会をいただきありがとうございました。
文責:西原遼聖(経営学部4年)