お知らせ

【広報委員会:2026年度新任教員インタビュー】牧草 夏実先生

  • 2026年10月01日
お知らせ

みなさんこんにちは!経営学部広報委員会の加納怜、鈴木愛藍、原裕希乃です。

今回は、4月から経営学部へ着任された、牧草夏実(まきぐさ・なつみ)先生にインタビューをさせていただきました。牧草先生は経営学部で主に「統計学入門」「基礎統計学」「統計学」などの科目を担当されています。

1.まず、自己紹介をお願いします。

4月から着任いたしました、経営学部専任講師の牧草夏実と申します。現在は、「統計学入門」「基礎統計学」など、経営学部生のための統計学関係の授業を担当しています。私自身は、大学・大学院を通して数学科に所属し、特に統計学を研究してきました。学生時代から数学に興味があり、統計学の授業で難しい問題に取り組み、最終的に答えにたどり着いたときに、統計学の面白さや楽しさを実感しました。

2.先生が大学教員を目指されたきっかけは何ですか。

高校生の頃から高校の数学教師を目指していて、大学生のときには教員免許も取得しました。大学4年生以降、統計学に関する研究を始めて、さらに興味を持ちました。そこで、より深く研究ができる大学院に進学し、博士課程まで続けました。この時にも教員になるという夢は叶えたいと思っていたので、自分の研究を進めながら、教育も両立できる大学教員という道を選びました。

3.先生の研究内容について教えてください。

私は、AIや機械学習における予測精度の向上について研究しています。AIや機械学習は、過去のデータをもとに未来を予測しますが、学習をしすぎると過去のデータに過度に適応してしまい、新しいデータを正しく予測できなくなることがあります。そこで、「学習しすぎ」を防ぎ、適切なバランスで学習を行える手法について研究しています。

統計学は、公式や定理を使う抽象的な数学の側面もありますが、それだけではなく、プログラミングを実行する際に、実験のデータを用いて確率的に結果が正しいのかを確かめることができます。この点、よく「統計学は理論・応用の二足の草鞋(わらじ)をはいている」とも言われます。一般的な数学の論文は、定理を出して証明を展開するという流れが多いのですが、統計学では、定理を証明した後に、実験をしてそれが本当に正しいのか、シミュレーションの結果まで掲載する必要があり、この双方が重要になってきます。つまり、統計学は「現実的な数学」という側面があり、そこが一番の面白さかなと思います。

4.経営学部の学生が統計学を学ぶ意義について教えてください。

 現在のビジネスでは、大量のデータが身近に存在するようになっています。これを様々な場面で読み取り、統計学的な知識をふまえながら、結論を考えなければならない時代になりました。例えば統計学は、製品の売り上げや品質の管理などでよく活用されています。これまでは、職人や営業マンの勘で判断されていたことも、近年はAIや機械学習を用いて予測できるようになっています。ですから、「データを読み解く力」の重要性は、文系・理系関係なく高まっており、特に経営学部の皆さんにとって、与えられたデータを正しく読み取り、解釈する力は今後ますます求められるようになると考えています。

また、SNS上ではよく、間違った解釈・前提のまま議論が続けられることもあります。誤った情報や認識に流されてしまうと、客観的な議論ができません。数字やグラフに惑わされず、データが何を示しているのかを正しく判断するためには、最低限の統計学の知識は必要です。

5.実際に経営学部の学生と接して感じた印象や、授業をする際に心がけていることがあれば教えてください。

数学に苦手意識を持っている人が一定数いるように思います。具体例を用いて話している際には興味を持ってもらえますが、具体的な計算になると数字が出てきてしまい、苦手に感じてしまう人が多いと感じました。しかし、課題に対しては真剣に取り組む姿勢が見られ、そういった素直な面を活かし、演習やグループワークで実際に手を動かして計算することで、計算方法などはすぐに身につけてくれるのではないかと思っています。授業の後半になると、内容がやや難しくなりますが、毎回の演習ではできるだけ最後まで解を導けるように工夫し、学生が着実に理解を積み重ねられるよう努めています。

6.授業と研究を両立させるうえで、どのようなことを心がけていますか。

私は、週の曜日ごとに「やること」を決め、事前に決めた時間割通りに動くようにしています。「その日にやること」というよりは、「この時間にこれをやる」といったように、スケジュールを事前に組むのがポイントです。

7.最後に、経営学部生へのメッセージをお願いします

 経営学部の皆さんはすごく素直で、何にでも真剣に取り組んでくれるところがいいなと思っています。ぜひその部分を活かして、成長していただきたいです。統計学についても、すぐに身に付けられると思いますので、素直な気持ちで取り組んでもらえればいいなと思ってます。

 

インタビューは以上です。

牧草先生、この度はお忙しいところお話を伺わせていただき、ありがとうございました。

 

(担当記者感想)

昨年、市場経営学科の専門科目として「統計学入門」を受講したのですが、その頃はこの学習が将来どのように役立つのかピンと来ていませんでした。しかし、今回のインタビューを通して、文・理関係なく統計学の知識は日常生活で大きく役立つのだと知りました。私自身、数字には苦手意識はありますが、牧草先生の授業で大切にしている「具体例」を頭に浮かべながら、噛み砕いて統計学と向き合っていきたいと思います。(鈴木)

統計学と聞くと、緻密な計算とプログラミングなど、私たち文系学生からすると少し難しいという印象でしたが、抽象的でもあり、現実的な数学でもあるという部分がとても面白かったです。先生もおっしゃっていましたが、今後ますますデータを読み取る能力が必要になっていくと思いますので、学生のうちに統計学の知識をつけられたらなと思いました。(原)

取材前の私は、統計学と聞くとどこか身構えてしまっていましたが、今回の取材を通して、私たちの暮らしに深く結びついた身近な存在なのだと知ることができました。何より印象的だったのは、牧草先生が自分の「好き」や興味をとても大切にされている姿でした。その姿勢を見習って、私も自分の関心があることに真っ直ぐ向き合っていきたいと思いました。(加納)

 

取材・文責:鈴木愛藍(経営学部2年)、原裕希乃(同2年)、加納怜(同1年)