皆さんこんにちは!経営学部広報委員会の伊藤輝羽、伊藤愛姫、筒井菜々香、島村みおりです。
“伝える力”と聞いて何を思い浮かべますか?
一口に”伝える力”といっても色々あると思います。初めてのバイト先で自己紹介をしたり、学校の課題にグループで取り組む際に自分の意見を伝えたり・・・。こういうときには、伝える力がないと、正しく自分のことを認識してもらえません。例えば就職活動においても、この力は必要になってきます。
そこで、私たち経営学部広報委員会は、“伝える力”をテーマとした講演会「伝える力を身につけた広報委員会OB/OGと学ぶ 1年からのガクチカの作り方」を開催しました。
特別講師として、広報委員会OB/OGである、竹内菜緒美(たけうち なおみ)さん、武原康滋(たけはら こうじ)さんのお二人をお招きしました。
竹内さんは現在、サントリー株式会社に勤務されており、コミュニケーション本部でマーケティング・CRM領域に関する業務をしておられます。広報委員会に在籍中は、編集長も務めておられました。
武原さんは現在、コーエーテクモゲームス株式会社に勤務されており、ゲームプランナーとして、新作ゲームの内容を企画する業務を担当していらっしゃいます。
この記事では、講演会の内容についてご紹介します。大学生になったけれど何をすればよいかわからない人、伝える力を身につけたい人、就職活動に精一杯取り組みたい人には必見の内容です。ぜひご覧ください。
〇大学生活について
私が今振り返って感じる、大学生活1番の魅力は、スケジユールの組み方、活動範囲など何を切り取っても 「自由」であることです。大学では授業だけでなく、サークルや委員会、バイト、インターン、ゼミ… 色々なことができます。そこで大切にしていたのは、「とにかくやってみる」姿勢です。気になることや、人生で一度はやってみたいと思うことは、遠慮せず行動に移すことです。また、その体験を通じて出会う人から「自分もこんなふうになりたい」、逆に「この考え方は自分には合わないな」といったことを考えるきっかけやヒントを得られることもあります。
〇就職活動について
早くから取り組んでおくと、他者と少しは差をつけられることとしては、「自分の強みや価値観を見つめ直す自己分析」と、「それを第三者に伝える力を磨くこと」だと思います。つまり、自分をしっかり理解したうえで、それを簡潔に分かりやすく相手に伝える経験が必要だと思います。
私が学生時代に実施したこととしては、自己分析として、自分のこれまでの人生をモチベーショングラフにして書き出しました。そして、山ができたタイミングでそれを深掘りしていくというアプローチです。この分析を行ううえで必要な観点として、①そもそも自分は何のために働くのか、②自分は何をやりたくて、何ができるのか、③誰とどんな環境で働くのか、という3点を追求することを意識しました。こういった、軸となる考え方を整理しておくことで、自分自身をより理解することにもつながります。
次に、伝える力を身につける方法としては、「常に、簡潔に、わかりやすく伝える意識を持つこと」と「書き言葉にしてみること」です。普段話している中では伝えられていることでも、書き言葉にしてみると、「何か違うな」と感じることは多くありませんか?こういった訓練は、すぐに効果が上がるものではないので、早くから意識しておくのもいいと思います。
最後に、もう一点重要なことは、「気になる引っ掛かりをつくる」ことです。就職活動では、多くの学生の中で、自分の個性をアピールする必要があります。例えば、自己紹介で少し変わったことを言ってみるなど、相手に「この子は気になるな」というような引っ掛かりをつくることが効果的になってきます。
〇ゲームの観点から見る“伝える力”
皆さんは「無双」という言葉を知っていますか?この言葉は昔から用いられていましたが、これを動詞化した「無双する」という言葉は、ここ最近使われるようになりました。そのきっかけとなったのは、私が働いているコーエーテクモゲームスが手掛けた『戦国無双』や『ゼルダ無双』などのゲームだと言われています。
動詞化された「無双する」という言葉がまだなかった時代に、ゲーム内での体験を通じて「無双する」という経験がプレーヤーに蓄積されました。そこで私たちも「無双する」ことの魅力が“伝わる”ように、ゲームの内容を工夫していきました。ある技を一振りすれば、敵が吹っ飛んで、バッタバッタなぎ倒されていく。このような描写を通して、プレーヤーは「無双する」という言葉の意図を理解し、経験することができるようになったわけです。
〇“伝える力”の重要性
仕事の場でも、“伝える力”は非常に重要です。私はゲームプランナーという仕事についています。これは簡単に言うと、ゲーム全体の企画書を書く仕事になります。プランナーの仕事として起こり得るミスとしては、自分が思い描いているゲームの完成形と、実際に出来上がったものが全く違っていたということがあります。企画書にまとめ、それを制作チームの人に渡すだけでは、こちらの意図が全く伝わっていない可能性があります。このギャップを解消するためには、“伝える力”が重要になってきます。単純な会話の量だけではなく、要点をわかりやすく伝える、そしてそれを汲み取る力も必要になってきます。
私はこの能力を、大学生活のありとあらゆる所で身につけることが出来ました。広報委員会で、大学OB・OGの方々にインタビューをする活動、アルバイトで様々の人とコミュニケーションをとった経験、サークルの仲間と話した時間など、様々な場面で“伝える力”は身につけることができます。
Q1:マーケティング能力を身につけるために必要なことは何ですか?
竹内さん:世の中のニュースや人々の心の動きに興味を持つことと、相手の気持ちを考えることだと思います。なぜヒット商品は人々の心に刺さったのか、こういったことを明確な言葉にできるようにすることだと思います。
武原さん:色々なものに対するアンテナを張っておくことでしょうね。流行に左右され過ぎることは問題ですが、流行を追い、理解しておくことは重要だと思います。
Q2:もしご自身が企業の新規採用担当者ならば、どのような学生を採用したいですか?
竹内さん:諦めずにやり抜く学生、自分の個性を理解して仕事に反映させられる学生がいいなと思います。
武原さん:自分が一緒に働きたいと思う人です。ゲームの制作は何年もの月日をかけて、たくさんの人々が協力して行います。だからこそ、一緒に働きたいと思える人がいいです。
Q3:経営学部時代のどのような学びが、現在の仕事につながっていますか?
竹内さん:3年生のときに履修したマーケティングの授業の一環で、消費者インタビューをした経験が活きていると思います。大学全体では、タイムマネジメントやライフデザインといった、先を見通して組み立てる力が活きています。
武原さん:様々な授業の内容もそうですが、課題のなかでレポートを書いたことだと思います。自分の考えを書き、言葉でまとめる力が今にも繋がっています。
講演会の内容紹介は以上です。座談会には、講師のお二人に加えて、多くの広報委員会OB/OGの方にもお越しいただき、ご自身の経験を伝えていただきました。終始和やかな雰囲気の中で、講演会を終えることが出来ました。
竹内さん、武原さん、そしてご協力いただいた先輩の皆さん、お忙しいところお越しいただきありがとうございました。
――以下、担当記者の感想――
〇伊藤(輝)
講演会の企画立案から当日の司会まで、すべてに携わらせていただいて、ひとまず無事に終えることができてホッとしたというのが今の気持ちです。竹内さん、武原さんのお二人には、“伝える力”をテーマに、有意義なご講演をしていただきました。自分自身、広報委員会で記事を執筆し、伝える活動をしていますが、この力は改めて伸ばしていかなければいけないと感じました。講演会を聞いてくださった皆さま、そしてこの記事を読んでくださっている皆さまにも、しっかりと伝わっていれば嬉しいです。
〇伊藤(愛)
今回の講演を通して、さまざまなことに挑戦し経験することの大切さを学びました。就職活動に関してはまだまだわからないことが多い中で、早くから意識しておくと良い点や、実際に働く上で必要になってくる力について、ご自身の体験をもとにお話ししていただき、多くの学びを得るとともに、今後の大学生活の指針にもなりました。この講演で学んだことを活かして、今後は大学内外のさまざまなことに積極的に挑戦していきたいと思いました。
〇筒井感想
この講演を聞いて、自分からチャレンジすることの大切さを学ぶことができました。これまでは、自分のために使える時間・お金を確保したいという思いから、バイトやサークル活動を最低限のものにしようと考えてしまう自分がいましたが、やってみないことにはわかりません。大学の学び以外の体験も、社会人になってからの力となり、経験として活きてくることを知りました。例えば、大学生時代の時間管理が、大人になっても役立っていると竹内さんに教えていただいたので、有限の時間で自分のやりたいことをやって、自分自身の可能性を無限に広げていきたいと思いました。
〇島村
今回の講演を聞いた際、お二人の行動力と体力に驚きを覚えました。大学生はそんなに大変なのかという感想を持ちつつ、“伝える力”についてお話を伺っていくことで、これから自分が挑戦したいこと、そのために今何ができるかを明確にすることができました。広報委員会に所属したばかりですが、要点を掴み簡易化する“伝える力”を意識して、これからの委員会活動に励みたいと思います。
文責:伊藤輝羽(経営学部3年)、伊藤愛姫(同1年)、筒井菜々香(同1年)、島村みおり(同1年)