こんにちは!経営学部広報委員会の渡辺真弓、小池凛、坂本貫輔です!
みなさんは医療業界でのお仕事にどんなイメージをお持ちですか?実際どんなことをしているかわからないという人も多いのではないでしょうか。今回は、ジョンソン・エンド・ジョンソン に勤められている、法政大学経営学部2015年卒の久野 恵理子(くの えりこ)さんにお話を伺いました。
法政大学で学んだことが実務にどのように活かせているかなど、これからの学生生活で実践できるようなこともお話がありますので、ぜひご一読ください。
写真左から坂本、渡辺、久野さん、小池。
卒業後に、ジョンソン・エンド・ジョンソングループで、医療用医薬品を扱うヤンセンファーマに入社しました。営業として岡山で4年、埼玉で2年、活動しました。その後、ジョンソン・エンド・ジョンソンの日本本社に異動し、現在はメディカルアフェアーズのメディカルエデュケーションという部署に所属しています。
そこでは、医療従事者と患者さん双方に向けて、病気や検査などの治療情報に関する講演会やセミナーを学会と共催し、新しい情報を提供しています。また、患者さんに向けて、いつでもどこでも視聴できるようなオンデマンドのコンテンツの企画から作成までを行っています。
就職活動の際に、いろいろな業界を見て、人の人生に関わることや、人が悩んだり苦しんだりしていることに対して、何か力になりたいというモチベーションが、自分にはあるのだと実感したからです。
それで、製薬業界や教育業界に興味を持っていましたが、ジョンソン・エンド・ジョンソンは製薬だけではなく医療機器やボディークリームなどと多角化していて、さまざまなイノベーティブなことができるのではないかと感じ、入社しました。
法政大学を選んだ理由は、大学理念でもある「自由を生き抜く実践知」の校風に惹かれたからです。法政大学では、とくに様々なことに挑戦する機会を多く設けていると感じます。「やろうと思ったらやらせてもらえる」という大学の校風が魅力です。
なかでも経営学部を選んだ理由は、商品開発をやってみたいという高校生からの憧れがあったからです。自分が企画し愛情を込めた商品が世に出るまでを見てみたいと思っていました。さらに、海外留学のSA(スタディーアブロード)プログラムがあるのも、経営学部の魅力です。私は、そのプログラムに参加し単位をとりながら海外留学に挑戦することができました。
学生時代の経験の中でも特に、西川英彦ゼミで取り組んだSカレ(商品企画のインカレ)での経験が実務に活きていると感じています。出版社から出された「1からの学生生活」という書籍の商品化に取り組みの中から、今の実務に役立っていると感じることが大きく二つあります。
ひとつは、現実のビジネスにおいて、企画をどのように考えるべきかを学べたことです。経営層の方から、提案した企画のフィードバックいただき、商品化までの障壁が理解できたことは、非常に貴重な経験でした。今も、経営層に対し、商品化するために考えられる障壁と解決策を提案するコミュニケーションを行っていて、その基礎がSカレでの経験で培われたと思います。
もうひとつは、チームワークの重要性です。私はプレゼンや資料作りが苦手で、Sカレではチームをまとめて引っ張るような役割をしていました。そこから、メンバーそれぞれが得意なことを担当し、目的を達成するというチームワークを学びました。今も、医薬に関する情報は専門家から学び、自身が大学や営業部の時に学んだ知識を共有し、チームとして良い成果を目指しています。
これからの目標は「患者さんがどこにいても最新の情報を得られる環境をつくる」ことです。今は、学会や自社セミナーにおいて、患者さんに情報を提供しています。しかし、学会やセミナーに参加するモチベーションが高い患者さんには情報が伝わっていますが、身近な人にまで情報がいきわたってないというのが現状です。だから、多くの患者さんにきちんと情報が届く環境にしたいと思っています。そのため、職業や年齢、利用媒体など患者さんの特性や、その情報収集の媒体を理解することが大切だと考えています。
実は私の身近な人が病気にかかったという経験があります。当時、私は「どんな病気なのか、どの治療が最適なのか」を短期間で自ら調べ、決定しなければなりませんでした。そのような状況の中で、活用したのが製薬メーカーの提供する資料や、病状に関する動画でした。この情報が非常に役に立ちました。このような経験がきっかけで、患者さんにも情報が届く環境をつくりたいと思うようになりました。
3点あります。1つ目に、OBOG、社会人の方々と話す機会があれば積極的に参加して欲しいです。世の中の厳しさなど、社会に出ないとわからないことを知る機会になります。そこから、学生のうちにやっておくべきことを逆算して準備することができると思います。だから社会人の方に積極的にコミュニケーションをしてみてください。
2つ目に、やってみたいことを積極的に挑戦してください。学生時代は忙しいですが非常に自由な環境で過ごせる時期です。社会の枠にとらわれず自由に挑戦できる機会が、豊富にあります。そのような時間は貴重なので、ぜひすぐに挑戦してください。
3つ目は、学生時代の友人とのつながりを大切にしてください。何か悩みができた際に、同じ価値観を共有した学生時代の友達なら、立場やキャリアに関わらず相談することができます。だから、学生時代に築いた友達を大切にしてください。
私が編集長をしていた頃は、広報委員会も創生期だったので、どんな活動をするか、インタビューはどう行うかも決まっていませんでした。まずは、そのような点を決めて、実際に準備、活動をしていくことから始めました。
今は、様々なキャリアをもつOBOGの方への取材にも活動を広げていると聞きました。そのような方々の記事は、学生に限らず卒業した私たちにとっても、非常に気になる内容です。卒業生が、どのようなキャリアで、何を大切に仕事されているのか、どのような活躍をされているのかなど、興味深いです。今後も、そのような取材をもとに記事を発信してもらいたいです。また、卒業生にも見てもらうための工夫に、私もぜひ協力していきたいです。
お忙しい中、丁寧にインタビューに応じていただきありがとうございました。医療知識の必要な業務の中でも、研修や仲間との連携を活かされてお仕事されているお話が印象的でした。チームで協力する大切さを改めて感じたと共に、私自身大学生活の中でまだまだ学べることも多くあることに気づくことができました(渡辺真弓)。
広報委員会やゼミOGということで共通点も多く、気さくな雰囲気でとてもインタビューできて楽しかったです。また、MR(製薬の営業)の仕事について詳しく知らなかったので、ジョンソン・エンド・ジョンソン社ならではのやり方や、プロモーションの仕方を学べてとても興味深かったです(小池凛)。
学生時代にもゼミの活動や編集長、留学など様々なことに挑戦され、卒業後も常に目標を掲げながらご活躍されていて、非常に学びの多いインタビューになりました。お忙しい中での取材にもかかわらず、あたたかく応じていただいたことが印象的です(坂本貫輔)。