こんにちは! 経営学部広報委員会の経営学部4年の伊藤璃音、鹿島菜央、竹之内あかりです。
近年、「サステナビリティ」という言葉を耳にする機会が増えています。では、企業活動において、実際にどのような取り組みが行われているのかご存知でしょうか。
今回は、株式会社ファンケルのサステナビリティ推進室に所属されている守倉 梨奈(もりくら りな)さんにインタビューをさせていただきました。守倉さんは、2013年に法政大学経営学部 市場経営学科をご卒業されています。
インタビューでは、現在のお仕事の魅力から学生時代のご経験まで、幅広く貴重なお話をお聞きしました。ぜひ、ご覧ください!
・まず、ご経歴を教えてください。
2013年に法政大学経営学部を卒業後、新卒で化粧品メーカーに入社しました。 化粧品の仕事に携わりたいと思ったのは、「自分が好きなものに関わる仕事がしたい」という強い思いからです。
そして、2017年にファンケルへ転職しました。転職を考えたきっかけは、前職で扱っていた高価格帯の商品が、お客様におすすめしづらいと感じたことでした。その点、ファンケルは手に取りやすい価格帯で、さらにオンラインと店舗の両方の販売経路も持っていました。「幅広い方々に気軽に親しんでいただきたい」という思いから、転職を決意しました。
・現在はどのような業務に携わっていらっしゃいますか?
現在、「サステナビリティ推進室」のサステナビリティ企画グループに所属しています。主な業務は、視覚障がいを持つ方や特別支援学校に通う学生を対象とした「ファンケルセミナー」の企画・運営です。このセミナーでは、講師としてスキンケアやメイクの指導を行っています。参加者の笑顔を見られた時や「楽しかった」という嬉しい言葉をいただけた時にやりがいを感じています。
コロナ禍以降、オンライン開催が主流となっていたため、セミナーの担当になった際、スキンケアやメイクの指導を「言葉だけで伝える」という難しさに直面しました。そのため、視覚障がいを持つ方々自身が「どのようにすれば、うまくできるか」という各自の試行錯誤する過程を大切にし、参加者に寄り添った指導を心がけています。
その他、サステナビリティ活動のPRや社内啓発、コーポレートサイトのサステナビリティページの更新や記事執筆も担当しています。
・法政大学の経営学部に入学された理由を教えてください。
マーケティングに興味があったからです。幼い頃から、祖父が自営業で小さなお店を経営する姿を見ていたため、自然とビジネスに関心を持つようになりました。経営の中でも特にマーケティングに興味があったため、市場経営学科を選びました。入学前は、経営学部の中にマーケティングに特化した学科がある点が決め手となりました。入学後は、経営学科や経営戦略学科の授業も履修できたため、幅広い分野を学べて良かったと感じています。
・学生時代の経験が社会人になって活きたことはありますか。
ゼミで実践的なマーケティングを学べたことです。「Sカレ」という商品企画の大会に出場し、商品化までのプロセスを経験しました。惜しくも商品化には至りませんでしたが、「商品企画をやってみたい」と思っていた私には絶好の機会でした。この経験は、新卒で商品企画職に採用された際にも大いに役立ちました。
また、ゼミではチームで活動することが多かったので、ゼミ活動を進める中で、チームで働く際の自分の役割を見つけることができました。「リサーチに向いているのか」、「プレゼンに向いているのか」といったように、自分の得意分野を発見できたと感じています。今でも個人よりもチームで仕事をする方が好きなのは、この経験が影響していると思います。
・仕事における今後の目標はありますか?
もっと多くの社内外の方々を巻き込み、ファンケルらしいサステナビリティ活動を広げていきたいです。 私たちの会社の創業理念は「正義感を持って世の中の『不』を解消しよう」であり、それが商品やサービスの基盤となっています。実は、当社は化粧品だけでなく食品も製造していて、2023年からその食品を活用した「子ども食堂」での食育活動がはじまりました。今後はこうした新しい活動の立ち上げにも携わりたいですね。社会貢献につながる今の仕事に、とても魅力を感じています。
・最後に、学生へのメッセージをお願いします。
自分の好きなことを見つけ、それを学んだり経験したりできる「今」という時間を大切にしてください。思い返すと、学生時代は自分のために使える時間がたくさんありました。もちろん、社会人になってからも自分の時間を作ることはできますが、学生という立場でしか得られない学びのチャンスがあるのは「今」だけですよね。
ですから、単位を取ることだけを目的にするのではなく、「何が学びたいのか」「何に興味があるのか」を考えながら、自分がとことん向き合えることを見つけて欲しいです。そうすれば、学生生活がさらに楽しくなるのではないでしょうか。
守倉さんへのインタビューは以上になります。お忙しい中、インタビューに快くお答えいただき、ありがとうございました。
お話を伺う前は、化粧品メーカーにおけるサステナビリティ活動というと、リサイクルなど「物」に関する取り組みを思い浮かべていました。しかし、守倉さんのお話を伺い、「人」に対する活動もサステナビリティの重要な一部であることを改めて実感しました。
また、守倉さんは日々の業務の中で相手にどのように伝えればよいかを常に考え、ご自身の仕事にポリシーを持たれている姿が印象的でした。守倉さんのように幅広い視点を持ち、社会に貢献できる社会人になりたいと思います。
取材・文責:伊藤璃音、鹿島菜央、竹之内あかり(経営学部4年)