本学部名誉教授の司 修先生が「第26回イーハトーブ賞」を受賞いたしました。
「イーハトーブ賞」は、「宮沢賢治賞」とともに毎年、「宮沢賢治学会イーハトーブセンター」が選考し、花巻市が贈呈しています。
今年は特に宮沢賢治生誕120年ということもあり、注目が集まっていました。
今回、司先生は、「描く」と「書く」の両方向から美術と文学を創造的に媒介し、日本の文学や出版文化に貢献してきた功績と、賢治童話をモチーフとした自由で独創的な絵画や文学的エッセイに対して、受賞されました。
選考理由としまして、
・1960年半ばから大江健三郎、島尾敏雄、中上健次など数多くの作家に芸術性の高い装丁を提供し、
1976年、講談社出版文化賞を受けている一方、自らの絵画・小説・エッセイ・絵本を発表していること
・長年、宮沢賢治に傾注しており、『イーハトーヴォ幻想』(1996年)、『賢治の手帳』(1996年)などの著書や、
『銀河鉄道の夜』(1979年)、『グスコーブドリの伝記』(2012年)などの絵本を刊行しているほか、
近年、多様な手法による賢治に関連した絵画の個展を開催していることが注目されていること
といったことがあげられ、宮沢賢治に深い共感を抱きながら、ジャンルを横断するかたちで文学と出版文化を高めてきた功績が認められたものでした。
賞贈呈式は、2016年9月22日、花巻市NAHAN(なはん)プラザで催されます。
※イーハトーブ賞:宮沢賢治の名において顕彰されるにふさわしい実践的な活動を行った個人又は団体に授与される賞。
宮沢賢治賞:宮沢賢治の名において顕彰されるにふさわしい研究・評論・創作を行った個人又は団体。
おおむね過去三年以内に発表されたものに授与される賞。