来たる6月6日、公開シンポジウム 第6回「このままでいいのか、ODA どうする、NGO」を開催します。
経済のグローバル化がさらに進み、中国・インドなどの新興国が急成長する中、石油や金属資源だけでなく、いまや農地までもが激しい国際獲得競争にさらされています。そんな中、日本のODA(政府開発援助)も「国際協力」の名分とは裏腹に、再び経済権益を中心とする国益追求路線に明確に舵を切っています。
国際協力分野のNGOはこれまで、自国の利益追求ではなく南北格差是正と国際連帯のODA、経済中心主義ではなく「貧困」からの脱却と持続可能な社会のためのODAに転換すべきと主張し、ODA実施体制の変革も訴えてきました。
しかし長年にわたる外務省との定期協議会やODA有識者会議への参加を通じた働きかけにもかかわらず、政府のODA/国際協力政策はNGOが求めてきた方向には向かっていません。今年に入って外務省が発表したODAの見直しも、どこまで抜本的な見直しが行われるのか疑問が残ります。NGOがどのように関与できるかも不透明です。
ODAがこのままでいいはずはありません。ODAが依拠する経済成長主義をNGOはどう打ち破れるのか?また、官僚主導から政治主導への掛け声が上がるいま、ODA政策などの意思決定にNGO・市民/社会運動の意見を反映させるようにするためには、どんな仕組みが必要なのか?ODA見直しの抜本的課題をNGOの視点から考えます。
[発題]
満田夏花(メコン・ウォッチ)
「複製される成長神話とODA~NGOの果たす役割」
村井吉敬(早稲田大学アジア研究所教授)
「官僚主導から政治主導へ~だれに対してなにを提言するのか」
[会場を交えた質疑応答・討論]