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理工学研究科の在学生が電気学会で2024年 電子・情報・システム部門 研究会奨励賞を受賞

  • 2025年09月18日
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理工学研究科修士課程に在学中の山口 紗羅さん(笠原 崇史研究室)が、電気学会の2024年 電子・情報・システム部門 研究会奨励賞を受賞しました。

山口 紗羅さんは、近年ディスプレイ応用に向けて注目される電気化学発光(ECL:Electrogenerated Chemiluminescence)素子の高効率化を目的に、アントラセン誘導体とスチルベン誘導体を組み合わせた新規緑色ECL溶液を調製し、その発光特性を評価しました。従来広く用いられてきた単一分子系(Single ECL Systems)に対し、本研究では酸化還元メディエータを活用するMixed ECL Systemsの考え方を基盤とし、緑色領域での高効率化を実証しました。

ECL素子は、発光性溶液を2枚の透明電極で挟むだけの簡易な構造を有する自発光素子であり、「溶液の流動性を活かしたフレキシブル化」など、従来の延長線上にないディスプレイの創出が期待されています。電気電子工学専攻・笠原崇史研究室では、デバイス作製および材料開発の両アプローチからECLの性能向上を追究しています。

受賞者:山口 紗羅(電気電子工学専攻 修士課程2年)
学会名:電気学会
受賞日:2025年8月28日
受賞名:2024年 電子・情報・システム部門 研究会奨励賞
受賞論文名:高効率緑色電気化学発光素子のための溶液調製