経済学部について

学部長メッセージ

経済学部について

経済・社会・世界を知ることは、自分を知ること、そして生き抜くことに繋がります

経済学部長、廣川(ひろかわ)みどり

 経済・社会は個人に影響を与える、個人の集積が経済・社会を形成する:経済学とは、経済・社会のしくみを学ぶ学問です。わたしたちの人生は、そのときどきの経済状況や社会状況に大きく左右されます。たとえばバブル期、大学生は多くの企業から簡単に内定を貰い、内定学生を囲い込むための海外旅行を企業が提供したことすらありました。一方、就職氷河期には、優秀な学生が卒業間際まで就職先が決まらないこともありました。こうした状況の変化はむしろ、みなさんこそ、実感しているでしょうね… このように、個人の資質以上に、経済・社会(そして、それに影響を及ぼす外部要因)は強い力を個人に及ぼします。と同時に、経済・社会は、個々人の積み上げでもあります。そうした経済・社会の成り立ちと動きを知る、そのなかでの自分を認識し、よりよい人生の選択を考える、そのためのツールが経済学です。
 

経済学の3つの視点「鳥の目」「虫の目」「魚の目」: 時々刻々と変化する経済・社会、それは捉えどころのないもののように思えますが、経済学はそうした「経済・社会の捉え方」についての次のような3つの見方を提供します。第1に経済・社会を俯瞰する「鳥の目」、第2に個々の主体の経済活動や動機を考える「虫の目」、そして、第3に時間の流れに対応する「魚の目」。わたしたちは、ともすれば自分の身の周り(個人、家族、または自分の務めている企業や業界の動向など)のことだけを考えがちです。「虫の目」は、みなさんにも一番馴染みがあるでしょう。しかし、前にも述べたように、わたしたちの生活にはそのときの経済・社会状況が影響します。それが「鳥の目」を持つべき必要性です。そして、経済・社会は時々刻々と動いています。どのような方向に動くのか、過去からの動きの集積の知見が「魚の目」として役に立ちます。

経済学部長 廣川みどり

不確実性をどう考えるかということ:さて、前の段落で「魚の目」について触れました。経済学では、経済・社会の流れを把握するとともに、不確実性をどのように考えるかも大きなテーマとなっています。例えば、予見できる小さな不確実性であれば、リスク分散を行うことで対処ができます。(資産を土地や住宅で保有するか、株なのか、預貯金なのか、分散して、ある部分で損をしたとしても、他の部分で補うことができますし、事故や病気に備えて保険でカバーすることもできますね。)しかし、今回のように、本当に未曾有の大きな不確実性に直面することもあるわけです。そしてそれは、過去からの流れを知れば全てが解る、というわけではありません。がっかりさせてしまうかもしれませんが、対処についても不確実です。しかし「これまでと全く異なる場合もある」ということも、ひとつの知識なのです。それは「何も知らない」ということとは違います。そして、これまでに、どのような考え方があったかを知ることは大切です。これからの経済・社会がどのような方向に向かうにせよ、経済学がみなさんの生き抜く力に繋がる学びとなるものと確信します。

法政大学経済学部での学び I (歴史と伝統、そして未来を見据えた3学科体制):法政大学経済学部は、昨年度創立100年を迎えました。私立大学では2番目に古い歴史を持つ「歴史と伝統」を持つ学部です。教育目標として「経済現象や経済問題を中心に現在社会を体系的に捉え、社会に対して有益な政策提言ができる人材の育成」を掲げ、現在3学科体制で教育研究にあたっています。経済学科では、経済学の理論と実証に重点を置いて、特に論理的思考を重視し、また多様な教養教育・情報処理教育も充実させています。国際経済学科では、経済学に加えて英語教育を重視し、世界の中の日本で活躍するためのスキルであるグローバル・スタンダードを学びます。また、現代ビジネス学科では「企業と経済の関わり」を重視し、会計・経営・ファイナンスなどの実践的な科目群を充実させています。先人の知恵を吸収しながら、多様性や世界への視点を持ち、実践的かつ将来に繋がる学びを取りそろえた3学科と自負しています。
 

法政大学経済学部での学び Ⅱ(大きな学部での少人数教育とグローバル化):経済学部は一学年約900名の学生を擁する、法政大学で一番大きな規模の学部です。多くの学生が集う、ということはさまざまな仲間と知り合う機会でもありますが、ともすれば、その中に埋もれて孤立した気持ちを抱く可能性もあるでしょう。経済学部では、1年次入門ゼミと2〜4年次ゼミで4年間の個別の学びもサポートしていきます。また、グローバル化に対応し、留学プログラム(SA)や、留学生の受け入れ、英語学位プログラム(IGESS)なども充実しています。世界に学生が出て行く、世界からの学生を迎え入れる、双方に配慮したプログラムを置いています。そうして多様な人たちと触れあうことで、世界への視点が開けるものと確信します。
 

世界を知ることは自分を知るということでもあります。自分の軸を持ちつつ、様々な領域・仲間と触れあってもらえたら幸いです。