1.日時
7月10日(水)16:50~18:30
2.場所
市ヶ谷キャンパス 大内山校舎 5階 Y502教室
3.講師
大阪大学大学院 基礎工学研究科 講師 堀井 隆斗 氏
4.参加者
6名
7月10日、法政大学課外教養プログラム「人工知能に心はあるのか 〜文系・理系ともに大歓迎!みんなで考えるAI講座〜」を実施いたしました。
昨今、目覚ましいAIの発展と普及でAIに触れる機会が多くあり、就職先としてもIT企業が文系・理系を問わず人気です。一方で、理系学部は大学の授業でAIの研究分野に触れる機会が多いのに対し、文系学部はAIの応用や社会利用については学ぶものの、AIの研究やAIの基礎に触れられる機会は少ないのが現状です。そこで、本企画はAIの基礎から、最新の研究までを学び、ディスカッションや研究の実践を通して文系学生理系学生問わずに主体的に学ぶ機会を設けることを目的として開催しました。講師は、大阪大学大学院基礎工学研究科の堀井隆斗氏をお招きいたしました。堀井氏は機械学習とロボティクスの技術を融合し、人間のような知能を作り出すことを目標に、認知発達・記号創発ロボティクスに関する研究をされています。
本企画は対面で実施いたしました。講義や、グループディスカッション、チューリングテストの実施、質疑応答という内容でした。
まず、講義では、2部に分けてご講義いただきました。第1部ではAIとは何か、AIに関する基本的な知識に加えて、人工知能の関数としての解釈についてさらに言語モデルへ拡張していくことについて教えていただきました。第2部ではAIと心に関する研究について、心をどう解釈するかということからChatGPTに代表されるような大規模言語とのつながりに至るまでお話していただきました。
グループディスカッションでは講義内容を踏まえ、「AIに心はあるのか」や「心があると見分けるにはどうすればよいのか」について話し合いました。異なるバックグラウンドを持つ学生たちが意見を活発に交わし合う、とても有意義な場となりました。その後、話し合った内容を発表し、堀井氏からフィードバックを頂きました。
そして、チューリングテストでは、AIか人間か分からない状況で、グループディスカッションにて学生が考えた、心があるかを見分けるための質問しました。質問の答えに対して、この返答は人間らしいか、心がないと思うのはどうしてか等、さらに議論が発展していきました。参加学生が、それぞれ意見を持って発言し、どんな意見でも一度受け入れて、意見を深めていく姿勢が非常に印象的でした。
AIや理工学系の研究分野は難しそうだと敬遠されがちですが、今回は講師の堀井氏がとても丁寧に説明してくださり、学生は主体的に非常に楽しく学ぶことができました。
振り返りアンケートでは、参加者全員から、本企画への参加をきっかけに「AIについてもっと自主的に学びたい」と回答がありました。これからも学生の学びのきっかけとなるような企画を作っていきたいと思います。
【報告・KYOPROスタッフ】中川月海 文学部哲学科3年
学生センター市ヶ谷学生生活課
03-3264-9481