2019年度

大学って何をすればいいの? ~大学のトリセツ~

2019年10月07日

2019年度

法政大学学生センター・課外教養プログラム(法政大学後援会補助事業)

1.日時
  2019年10月7日(月)17:25~19:05

2.場所
  多摩キャンパス EGG DOME 研修室1・2

3.参加者数
  7名

4.講師
  田中研之輔 氏(法政大学キャリアデザイン学部教授)
 

KYOPROスタッフによる実施報告

2019年10月7日(月)に課外教養プログラム「大学って何をすればいいの?~大学のトリセツ~」を実施いたしました。このプログラムは参加学生が大学では何ができるのか、学生自身の人生を豊かにするためにどのような姿勢や意識で大学での授業や活動に取り組めば良いのか学び、今後の大学生活でそれぞれの学部での学びをより有意義にするきっかけを作ることを目的としたものです。

当プログラムでは、講師としてキャリアデザイン学部教授の田中研之輔氏をお招きしました。田中氏の書籍である『大学のトリセツ』『プロティアン』を参考図書として、今後の大学生や社会人に求められる能力についてお話ししていただきました。「プロティアン」とは技術革新等で劇的に変わる世の中に応じて柔軟にキャリアを変え、生き生きと働き続ける人のことを指します。そこで、現在の自分の状態を把握するため、15個の項目からなる「キャリア診断」を行いました。参加者全員が、項目のチェック数4〜11個程度という結果になり、今後本を意欲的に読むことや、国内や海外の社会変化に敏感になることの重要さを教わりました。

プログラムの個人ワークでは、キャリア資本である、文化資本や社会関係資本について深く掘り下げました。まず現在自分が持っている文化資本や社会関係資本を紙に書き起こし、10年後には具体的にどのような資本を増やしていくか考えました。また、一対一になり現在と未来の自分自身のキャリア資産について話し合うことで、キャリア形成における視野が広がり、新しい刺激にもなりました。集団ワークでは4人グループをつくり、全員が共通している文化資本や社会関係資本を見つけ、自分たちのキャリア資本を活かした事業を考えました。各グループでは活発な意見交換が行なわれており、終始賑やかにコミュニケーションを参加者同士で取れていました。グループで話し合った後、深掘りするために他のグループの人に考えた事業をプレゼンテーションし合いました。現在自分が持っている資産を把握し、その資産を将来どのように活かすかを考えることで、今後の目標を見つけるためのヒントを得ることができました。

プログラムの終盤では田中先生から、大学の講義を受ける上で大切なことを教わりました。それは、面白味に欠けると感じる講義があるとするならば、自分が教師だったらこのように講義を進めるだろうと考え、常に当事者意識を持ちながら講義を受けるということでした。この当事者意識は、将来社会に出たときに環境の変化に対応するための柔軟な考え方を必要とする大学生にとって重要な要素となります。私たち大学生が与えられた4年間は、自分の将来について考え試行錯誤できる貴重な時間です。目標とする自分に近づくためにも、このプログラムを通して大学生活や講義の受け方を見つめ直す機会を得ることができたら幸いです。

【報告・KYOPROスタッフ】八木久実(現代福祉学部臨床心理学科2年)