2018年度

パラスポーツの魅力!東京2020を目指す私が教えます!

2019年01月18日

2018年度

法政大学学生センター・課外教養プログラム(法政大学後援会補助事業)

1.日時
  2019年1月18日(金)15:45~16:45

2.場所
  多摩キャンパス EGG DOME 2階ロビー

3.参加者数
  11名

4.プレゼンター
  山下千絵さん(スポーツ健康学部3年)
 

KYOPROスタッフによる実施報告

2019年1月18日、多摩キャンパスにて課外教養プログラム「パラスポーツの魅力!東京2020を目指す私が教えます!」を実施しました。学生センターの「私が教えます!」プログラムは、自身の取り組み、特技、資格、活動を通じての成長、失敗談など、自身の経験を自らにとどめることなく他の学生に惜しみなく伝え、紹介したい学生のためのエントリーシステムです。

山下さんは10歳のときに交通事故で左足を切断しました。幼いころから硬式テニスはプレーしていましたが、大学2年生になって陸上競技を始め、現在は2020年の東京パラリンピックを目指しています。自分が大学2年生になってからパラリンピックという目標に出会い、日々の練習・活動を通じて感じたことを他の学生に伝えたい、そう考えたのが今回のエントリーのきっかけだそうです。

パラリンピックを目指しながら全国各地の小中学校に出向き、義足の体験授業や講演を行っている山下さんですが、今回は特にパラスポーツの紹介と自身のこれまでの体験について講演してくださいました。自分と同じ障がいを持った人の助けとなりたい、そう考えて入学したスポーツ健康学部で山下さんが2年生のときに出会ったのは「トップアスリート論」という授業でした。ゲスト講師としてお話くださった義足の陸上競技選手、鈴木徹さんに感銘を受けたことが今の活動・目標の原点だそうです。講演の中で、山下さんは生活用義足や競技用義足を使って着脱の様子を実際にお見せくださいました。続いてパラリンピック種目であるスポーツの種類や競技方法を紹介した後、「障がい者に対してどう思いますか?」という問いかけがありました。「大変そう」「自分とは違う」という偏見を持ってしまう人もいる一方で、自分のような人を見て「健常者とそんなに変わらない」と感じてもらえると嬉しい、そんな想いからこのような講演活動を行っている、とありました。

山下さんの言葉の一つひとつに心惹かれるのは、陸上競技は彼女が興味を持って突き詰めたいと信じてこれまで進んできた道であるからでしょう。陸上競技を始めたことで、これまで隠してきた自分の足を誇らしくなり、これをもっと皆に知ってもらいたいと考えるようになったという彼女自身の成長の話は特に印象的でした。「スポーツ健康学部での授業や義肢装具士さん、『一緒に練習しよう』と声をかけてくれたコーチなど、これら全ての出会いが重ならなければ今頃自分は一般的な大学生、ほんの少し勇気を振り絞った行動が自分の人生を180度変えた」「好奇心を持って『とりあえず始めてみる』という挑戦はその人の人生を変える大きな一歩にも繋がる」という彼女の言葉に、参加した学生は今後の学生生活への大きなエールをもらえたような気がしました。彼女をテレビの前で応援する日も、そう遠くはないかもしれません。