合格おめでとうございます。ここまで長い年月をかけ知識を広め、自分を厳しく律し、大学生としてのスタートに立つ権利を得た皆さんに心から祝福の言葉を送ります。
日本ではこれまでスポーツを「教育」との関係で語り、またある時は「健康」との関係で論じ、そして近年では「商品」としてみなすようになりました。
今や生活の中に欠かせなくなったスポーツの価値を、体育学や健康学の視点から解明する事を目的に設立されたスポーツ健康学部は2017年度で9年目を迎えます。この学部はスポーツの価値をより深く学ぶことができるだけではなく、多くの教員や学生から受ける刺激によって自分で気づかなかったスポーツの新たな可能性を発見することができます。また競技者だけを対象とした学部ではなく、「する・みる・ささえる」というスポーツの多様性を網羅している欲張りな学部でもあります。
皆さんは在学中に2020年の東京オリンピック・パラリンピックを迎えることになる、またとない機会を持った方々です。2020年をただ視聴するだけではなく、何らかの形でかかわることが期待されており、その期待にこたえるためには入学後の学びが大切になると思います。
スポーツ健康学部には豊かな人間形成に基づく土壌が育まれており、健康科学の基礎を中心に根を張り幹を育て、個々の興味や関心に合わせた枝に自分だけの果実をつける為の環境が整っています。またオン・ザ・ピッチである授業を含めた学内での行動が充実するためには、オフ・ザ・ピッチである学外での態度がさらに重要であることにも気づくはずです。
スポーツ健康学系のリーディング・ユニバーシティーに向けて、皆さんの力で歴史を積み上げてください。卒業生や在校生の言葉には「出来る出来ないではなく、やるかやらないかが全てです!」「失敗を恐れずチャレンジしましょう!」とありますが、この学部の特徴をよく表していると言えるでしょう。
スポーツの持つ可能性を追求し、日本をもっと強くする人材を、私たちは待っています。
スポーツ健康学部長 清雲 栄純