お知らせ

『法政大学環境報告2023』が完成しました。

  • 2024年05月30日
  • イベント・行事
お知らせ

 本学は、地球環境問題の解決に向けた決意表明・宣言として、1999年に「環境憲章」を制定し、一部の校舎でISO14001の審査登録を行ったことを起点に、2017年度には本学独自の法政大学環境マネジメントシステム(法政大学EMS)を全学的に構築し、環境教育・研究、環境保全活動を展開しております。

 法政大学環境センターは、学生の参画の拡大を目指して、法政大学EMS運用管理アンケート調査結果から、環境に関する目的・目標達成の妨げとなる行動及び認識の要因を特定し、地球環境問題の解決の妨げとなる行動の背景にある行動バイアスを分析しています。また、法政大学EMSにおける環境目的・目標達成を目指した環境マネジメントプログラムには、行動経済学「ナッジ」や情報的介入を活用して法政大学EMSの実効性を高めることを目指しています。

 「法政大学環境報告2023」は、環境マネジメントプログラム実施にご協力いただいた地球環境問題やSDGs(持続可能な開発目標)の重要課題の解決を目指して挑戦する人々の取り組みを紹介し、人類の計り知れない可能性に期待しながら「かけがえのない地球」の未来を考えるきっかけになればと企画しました。

 2023年5月8日(月)、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「5類」に移行し、キャンパスにおいて対面での諸活動が本格的に再開しました。2023年11月には、約四年ぶりに対面方式において「第24回環境展 ~この秋、『かけがえのない地球』の未来を想いながら、えこぴょんの涙をとめるために一人一人の声を届けます~」を市ケ谷キャンパスにて開催し、「International Space Solar Power Student Project Competition 2022」で準優勝した太陽発電衛星に関する研究や「無機マテリアル学会第145回学術講演会で無機マテリアル学会講演奨励賞」及び「化学情報協会JAICI賞」を受賞した量子ドットに関する研究など過去最多の七団体の学生が出展し、研究成果の一端を紹介することができました。

 また、「第24回環境展」特別企画として、国立研究開発法人国立環境研究所 生物多様性領域・環境ストレス機構研究室より玉置雅紀室長を講師にお招きし、「環境変動に対する生物・生態系の応答・順化・適応とレジリエンス」をテーマに国立環境研究所協力講座「FUKUSHIMA -THE IMMENSE WORLD OF LIFE-」を開催し、東日本大震災に起因した環境変動及び人口動態の変化がおよぼす生物への計り知れない影響を中心にご講演いただき、報道される機会が少ないこのテーマに触れる貴重な機会となりました。

 更には、「第24回環境展」特別企画として、環境月間に“こだわりの詰まった” エコツアーで訪問した気象研究所より川合秀明主任研究官を講師にお招きして、気象研究所協力講座「地球温暖化シミュレーション ―かけがえのない地球の未来を想像する―」を開催し、あわせて同環境展の主会場において「地球の温度上昇予測に大きなばらつきがあるのはなぜか?」をテーマに同研究所の研究成果の一端やエコツアー開催報告をご紹介いただきました。

 2024年6月、本学における事務組織の改正に伴いまして、法政大学環境センターは廃止となります。本学は、1999年に「環境憲章」を制定、一部の校舎でISO14001の認証を取得以降、2017年度に始動した本学独自の法政大学環境マネジメントシステム(法政大学EMS)に至るまで、環境センターは本学における環境マネジメントシステムの運用を統括して参りました。

 「法政大学環境報告2023」は、法政大学環境センターが発行する最終号の報告書となります。本報告書の作成に多大なご協力を賜りました皆さまに厚く御礼申しあげます。

 我々が暮らす「かけがえのない地球」においては、地球環境問題からSDGs(持続可能な開発目標)における重要課題を始めとして、技術革新や設備投資のみで解決されない問題が多々あります。法政大学環境センターは、これらの課題の解決を目指して挑戦する人々の取り組みを紹介し、人類の計り知れない可能性に期待しながら「かけがえのない地球」の未来を考えるきっかけになればと願って、「法政大学環境報告2023」を作成しました。

 果たして、我々人類は、一つ一つの選択と自然とのつながりを意識して行動することで、我々の暮らす「かけがえのない地球」の未来を変えることはできるのでしょうか。

 こちらから「法政大学環境報告2023」の電子ファイルを参照することができます。