我々が暮らす「かけがえのない地球」においては、地球より遥か遠くにある惑星や恒星が生命の起源やエネルギーを始めとした地球環境問題の解決に向けた謎を解く鍵を握っているかもしれません。
2024年3月22日(金)、法政大学環境センターは、2022年3月(第一弾)、2023年3月(第二弾)に引き続き、“こだわりが詰まった”国立天文台(三鷹)大発見エコツアー第三弾を開催しました。エコツアー当日は、東京都の桜の開花まであと一息でしたが、天候にも恵まれまして、地球より遥か遠くにある惑星や恒星等に関する大発見をもたらした天体観測や天文学研究の軌跡を辿る絶好の“こだわりの詰まった”エコツアー日和となりました。
第三弾は、国立天文台・天文情報センター所属の小池 明夫氏より国立天文台における天文学研究の軌跡などをご紹介いただきながら、国の登録有形文化財である「第一赤道儀室」、「天文台歴史館(大赤道儀室)」、第6回(2023年度)日本天文遺産に認定された「子午儀資料館(レプソルド子午儀)」、「ゴーチェ子午環室」やすばる望遠鏡や野辺山宇宙電波観測所の45メートル電波望遠鏡、アルマ望遠鏡、TAMA300などの模型やパネルが展示されている「展示室」を中心にご案内いただきました。
また、第三弾には、普段は公開されていない塔全体が望遠鏡の筒の役割を果たしている「太陽塔望遠鏡(アインシュタイン塔)」の内部を特別にご案内いただき、地下分光器室にて七色のスペクトルの観察も体験させていただきました。こちらの塔は、1930年にアインシュタイン博士の一般相対性理論によって予言されていた「太陽の重力によって、太陽光スペクトルの波長がわずかに長くなる現象(アインシュタイン効果)」を検出することを目的に建てられたそうです。エコツアーの最後には、第一弾、第二弾では遠くから眺めていた「天文機器資料館」を訪れることができ、すばる望遠鏡の観測装置CIAOを始めとした収蔵品や日本で最初の変光星の観測者・研究者である一戸直蔵氏の波乱万丈の軌跡について特別にご紹介いただきました。
2022年より“こだわりが詰まった”国立天文台(三鷹)大発見エコツアーは、国立天文台様にご協力いただきながら、新型コロナウイルス感染症拡大防止策を講じて開催しておりました。2023年度は、5月8日(月)に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが「第5類」に変更となったことからキャンパスに活気が戻り、今回も募集と同時に定員の倍以上の申し込みがございまして、再び国立天文台様にご協力いただく形で“こだわりが詰まった”「国立天文台大発見エコツアー」 第三弾の開催が実現する運びとなりました。
天文情報センター所属の小池 明夫先生を始めとして国立天文台の皆様には、普段は公開されていない天文施設につきましてもご案内いただきまして、“こだわりが詰まった”エコツアー第三弾の開催にあたりまして多大なご協力を賜りましたことを改めてお礼申し上げます。第三弾には、惑星の中で「生物」の存在が唯一確認されている地球において、地球より遥か遠くにある惑星や恒星等に関する大発見をもたらした「天体観測」や「天文学研究」の軌跡を辿りながら、膨大なエネルギーを生み出す「太陽」の計り知れない可能性に期待しながら「かけがえのない地球」の未来を考える貴重な機会となりました。