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【第24回環境展特別企画】気象庁気象研究所協力講座「地球温暖化シミュレーション -かけがえのない地球の未来を想像する―」開催(2023年11月22日(水)15:00~16:00)

  • 2023年11月28日
  • イベント・行事
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 2023年9月、気象庁は2023年6月から8月の平均気温が平年比で1.76度高く、観測が始まった1898年以降で最も暑い夏と発表し、東京都心は、2023年8月に31日連続で真夏日となり、屋外における活動を自粛された方も多いと思います。

 2023年11月下旬からは、地球温暖化の解決に向けて、アラブ首長国連邦において国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)が開催されます。2023年7月、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、世界気象機関(WMO)の報告を受け、異常気象が世界の各地で発生していることに触れ、「地球温暖化の時代は終わり、地球が沸騰する時代が到来した」と警笛を鳴らしました。

 2023年11月22日(水)、法政大学環境センターは、「第24回環境展」特別企画として、気象庁気象研究所気象予報研究部第二研究室 川合秀明主任研究官を講師にお招きし、気候変動の緩和・適応策を検討する上でも大切な将来の気候を予測する「地球温暖化シミュレーション」をテーマに講演会を企画しました。
 川合講師は、地球温暖化を予測するための世界各国の気候モデルや地球温暖化のメカニズムを理解するためのシミュレーション、地球の温度を変える要因や日本の夏の平均気温偏差データを用いて今昔の夏の暑さの相違、今年の冬の気象予測について解説して下さいました。また、会場からは、地球温暖化の動向からもう後戻りできない段階であるのか、地球温暖化が台風などにおよぼす影響はあるのか、長期的な気候変動の真っただ中にあるのか、海洋深層循環の変化の影響はどうなっているかといった質問がなされました。

 「第24回環境展」開催期間中は、外濠校舎一階メディアラウンジにおいて、川合秀明講師による地球温暖化シミュレーションの方法とそれを用いた将来予測に関連した研究概要や「環境月間」特別企画・日本で最も古くから高層大気の観測に挑んできた「高層気象台」及び「気象研究所」訪問”こだわりの詰まった”エコツアー開催報告を展示にてご紹介しております。

 この秋、地球温暖化の解決に向けて、気候や地球環境の変動とメカニズムをよりよく理解し、それらの将来予測の信頼性の向上や観測や数値モデルの発展に関する最新の知見に触れることで、我々人類と生物が相互に影響を与えながら暮らす「かけがえのない地球」の未来に迫りました。

「第24回環境展」特別企画には、気象研究所気象予報研究部第二研究室 川合秀明主任研究官を講師としてお迎えしました。

  • 「第24回環境展」は、約四年ぶりに対面方式にて外濠校舎1階のメディアラウンジにおいて開催しました。特別企画・講演会には、本学学生に加えて、学外の方にもお声がけすることができました。

  • 「第24回環境展」特別企画を企画立案した法政大学環境センター榎本 直子より気象庁気象研究所協力講座「地球温暖化シミュレーション -かけがえのない地球の未来を想像する―」の主旨についてお話しました。

  • 2023年11月下旬からは、アラブ首長国連邦においてCOP28が開催されることもあり、地球温暖化を予測する気候モデルにも注目が集まります。

  • 講演会においては、日本の夏の気温はどんどん上昇しており、現在のかなり涼しい夏と、100年前のかなり暑い夏が同程度の温度であること、今年の夏は突出して暑かったことなどが示されました。

  • 講演会においては、地球システムモデルで扱う多岐にわたる現象をとりあげ、会場からも熱心に質疑応答が行われました。

  • 「第24回環境展」開催期間中は、外濠校舎一階メディアラウンジにおいて、川合講師作成の地球温暖化シミュレーションの方法とそれを用いた将来予測に関連した研究概要を展示パネルにてご紹介しました。