2022年2月、法政大学環境センターは、「Take the Stairs at HOSEI 2021」の取り組みが脱炭素チャレンジカップ実行委員会主催「脱炭素チャレンジカップ2022」において「奨励賞」を受賞し、3月上旬に表彰状が授与されました。
本学は、地球環境問題の解決に向けた決意表明・宣言として、1999年に「環境憲章」を制定し、2017年度には、市ケ谷・多摩・小金井キャンパスを対象範囲とした「法政大学環境マネジメントシステム(EMS)」を構築しました。
環境センターは、2019年度に四万人近い学生の参画の拡大を目指して、学生の意識に働きかけて環境配慮行動を促すために、OECD が提唱する課題解決に向けた行動インサイトの活用に用いられている「BASIC」アプローチを用いて「法政大学EMS運用管理アンケート」の質問項目を大幅に改定し、環境目的・目標の達成の妨げとなる「環境マネジメントプログラムとは異なる行動」を特定し、地球環境問題の解決の妨げとなる「行動バイアス」の原因を分析しました。
「Take the Stairs at HOSEI 2021」は、「健康の問題(体力の問題も含む)」や「時間的な問題」が「行動バイアス」となって習慣化されている行動パターンである「エレベータ」利用から「階段」利用に「行動変容」を促すことを目指し、難易度の異なる三段階の「階段」利用の目標から参加者が宣言する行動経済学「ナッジ」を活用し、地球環境問題に関連した「えこぴょんが解きたい五つの謎」や「えこぴょんが知りたい七不思議」に挑戦することで、参加者が環境教育・研究、環境保全の取り組みに関する「知識」を身につけながら、楽しく「行動変容」を目指した環境マネジメントプログラムです。
「Take the Stairs at HOSEI 2021」は、常態化した便利な「エレベータ」利用から未来に続く「階段」利用というメッセージがきっかけとなった小さな「行動変容」の積み重ねの一端を示したものであり、健康的な生活を送りながら同時に教育研究活動の推進と地球環境問題の解決を始めとした重要課題の解決を目指した「行動変容」の今後の可能性に期待できます。
また、環境センターは、2021年12月8日(水)~12月10日(金)に東京ビックサイトにおいて開催される国内最大級の環境関連イベント「エコプロ2021 持続可能な社会の実現に向けて」に出展し、受賞対象となった「Take the Stairs at HOSEI 2021」についても紹介しました。
地球環境問題は、我々人類の一つ一つの「行動」が遠く離れた「地球」のどこかで影響をもたらしている可能性があります。本企画は、大学生活における一つ一つの「行動」と「自然」とのつながりを意識し、健康的な生活を送りながら、快適に、環境の取り組みに楽しみながら参加していただくきっかけとなればと願います。