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第6回「SJ(Study Japan)国内研修」が実施されました(10月24日更新)

2017年10月24日

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巨大な伝統野菜 鈴ヶ沢ナスの収穫体験(阿南町和合にて)

 今年で第6回目となる「SJ(Study Japan)国内研修」が、8月31日から9月8日までの8泊9日の日程で行われ、中国出身の2人の留学生と、そのサポートをする日本人のボランティア補助員が参加しました。

 事前学習授業と引率を担当した教員の立場から、この9日間を振り返ります。

東京を相対化する眼を育む

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中国帰国者たちと日本語・中国語で交流する(「宅老所ふれあい街道ニイハオ」にて)

 SJ国内研修の実施地は、長野県飯田市とその周辺の下伊那郡。研修の主眼は、留学生に中山間地域での生活を体験することで、日本を多面的・重層的に眺める契機を得てもらうことです。

 海のないこの地域にも、実は外国や異民族との関係が多数ありますが、中でも戦前、疲弊した農村を離れ、多くの住民が「新天地」を目指した満蒙開拓団の歴史を抜かすことはできません。今回の研修でも、その「負の歴史」の直視を掲げて民間でつくられた満蒙開拓平和記念館を参観したり、残留孤児の人々を主対象とするデイサービスに参加したり、帰国者二世を含む関係者と交流会を開いたりしました。参加した中国人留学生からは、中・日双方の「被害」と「加害」を見つめる中から、望ましい友好関係の構築に貢献したいという感想が語られました。

限界集落から日本・世界を、そして自分を見つめ直す

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全校生徒および教職員と記念撮影(阿南町立和合小学校にて)


 今回の研修では3年前と同様、飯田・下伊那地域で最も奥深い阿南町和合に足を運び、苦労を重ねて伝承されている伝統野菜を収穫したり、五平餅を作って交流したりしながら、3日間生活しました。

 地元小学校の全校児童数は、今年度たったの4人。でも、巧みな一輪車の集団演技と習い覚えた英語の挨拶で、私たちを迎えてくれました。私たちも中国や韓国の昔話や歌を披露して、楽しい時を過ごしました。自然豊かな環境の中で伸び伸びと育つ子どもたちや、それを支える地域の人々の献身的な姿に接して、あらためて自分自身のいまの生活や、「学ぶ」という行為に思いを馳せたのではないでしょうか?

卒業生はじめ、地元の方々のおもてなしに支えられて

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車掌のほうから「お撮りしましょうか」と声をかけられて(各駅停車の飯田線車内にて)


 最終日前日は、研修での見聞や体験を踏まえて、午前午後とも成果発表会を開催しました。午前中の飯田風越高校では、同じく地元をテーマにした課題研究に取り組む高校生たちと双方向で交流し、午後の公民館では市民から、報告に対する貴重な意見やアドバイスを頂戴しました。

 本学卒業生からも、たとえばホームステイの上、翌日は経営する果樹園で梨狩りを体験させていただいたり、昨年度就任した天龍村長に歓迎の昼食会を開いていただいたりなど、多くの温かいご支援を受けました。今回も複数の地元メディアが、研修の様子を好意的に報道してくださったのもありがたい限りです。

 盛りだくさんの9日間でしたが、この研修で得たヒントを活かして、留学生たちが残り2年半の法政での学びを、より有意義に送ってくれるものと信じます。参加学生自身の感想は、学部ブログで別途お伝えします。

(10月24日更新)学部ブログに参加学生の感想を掲載いたしました。
国際文化学部公式ブログ:「2017年度SJ国内研修参加者の声をお届けします」(2017年10月23日公開)

SJ担当教員 髙栁俊男