お知らせ

人間環境学部に合格されたみなさんへ

  • 2021年01月13日
お知らせ

 合格おめでとうございます、人間環境学部長の梶です。コロナ禍のなか、この学部を受験して下さったことに、心より感謝します。人間環境学部では、昨年の経験をもとに、4月から可能な範囲で教室での「対面」授業を開いていく心づもりです。全てはまだ難しく、「オンライン授業」と対面授業との併用というかたちになる見込ですが、皆さん学生同士が、また皆さんと教職員と、キャンパスで直接顔を合わせて交流する機会を大切にします。同時に、「オンライン授業」も、コロナ禍における一時しのぎの形態ではなく、今後の社会で促進されるIT化の「実習」の意義をもつ経験とポジティブに捉えて、より質の高いオンライン授業の提供をめざします。皆さんも、ぜひ習熟してほしいと思っております。
 人間環境学部は、「持続可能な社会の構築」をメインテーマとした、文理融合の総合政策学部です。持続可能性(サスティナビリティ)の観点から、「100年先に生きる子供たちが笑顔で暮らせる社会」の創造をめざします。現代社会は、地球規模の環境問題、地方農山漁村の過疎化、都市における環境問題、先進国・途上国の貧富の格差の問題、企業の社会的責任、災害対策……と多様な課題を抱えています。昨年来のコロナ禍で、世界中で「持続可能な社会」のあり方について、より真剣に、切実に考えられるようになってきたことは、皆さんもご存じと思います。たとえば経済においては、不測の変化への「対応力」「復原力」が重視されるようになり、目先の利益ではなく、このような力を持つサスティナブルな企業に、投資が行われていくであろう。また、地域形成の観点からは、東京一極集中への反省から、分散型の社会が望ましいことが明らかになりつつある。「脱炭素」社会は、コロナを契機にますます促進されていく。・・・・・・本学部はこのような「持続可能性」にかかわるテーマに対し、グローバルかつローカルな視野で向き合う学部です。
 持続可能な社会を創っていくためには、「学際」といって、今までの各専門領域の垣根をこえて、「つながり」を見出して成果を結集する幅広い知識と柔軟な思考力、そして独力ではなく「協働」で課題解決をはかっていく能力が求められます。国際社会でも地域社会でも、現在はこのような力を持った人が求められています。この学部は、こうした力を養うのに最適な、生まれて約20歳の若々しい学部です。そして昨年来の、世界中で「ニューノーマル」が求められる状況は、人間環境学部でのまなびにとってはむしろ「追い風」―学部の真価を発揮できる好機といえます。
 学際的な素養と協働が必要であることを実感するため、「座学」(教室での学び)だけではなく、現代の課題が具現している社会の現場で体験実習するプログラムが充実していること、言い換えれば社会との連携・交流を重視していることも、本学部の教育の大きな特色です。コロナの感染状況が良くなり次第、実習プログラムも再開していきます。また、数は少しずつながら、「社会人(RSP リフレッシュステージプログラム)」「「SCOPE(英語学位プログラム)」「留学生」「自己推薦」「指定校推薦」「付属校」など、様々な入試経路を設けているのは、社会における「多様性」をふまえた学部のポリシーであり、一般入試で入って来られる方だけでなく、多様な出身経路の学生同士が刺激しあえるチャンスを大切にしています。OB,・OGやFS(フィールドスタディ。現地実習プログラム)の受け入れ先なども含めた、学部に関係する「社会」の方々とも交流できるよう、「人間環境倶楽部」というweb上のプラットフォームを設けているのも、「社会連携」のポリシーによる学部の特色です。
 「持続可能な社会を創造する」とは、「未来のことを考えながら、今を生きること」と言ってもよいと思います。コロナ禍はもちろん大変な試練ですが、悲観するのではなく、ポジティブに向き合っていきましょう。この学部で展開している、新しくて創造的な学びに、ぜひ参加してください。皆さん一人一人も、私たち教員スタッフとともに、未来を「共創」していくのです。皆さんの入学を、心から歓迎します。4月には、「オンライン」ではなく、教室で必ずお目にかかりましょう。


人間環境学部長 梶  裕史