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地域の実情に即した国際交流を担えるリーダーの育成 ~長野県飯田市を舞台に |
国際交流というと、華やかな都会での交流を思い浮かべる向きがあるが、実は地方都市や農山漁村でも海外との独自のつながりがあり、それをもとにした観光や国際交流が展開されている。
ここで取り上げた長野県飯田市は戦前、満州移民を数多く送り出した地域であり、それゆえ中国帰国者としていまここに暮らす人々も少なくない。また、近年はブラジルやフィリピンなどからの外国人も徐々に増え、市として「外国人集住都市会議」にも参加している。
こうした多民族・多文化をめぐる市の状況や取り組みを知ると同時に、すでに海外でのSAで異文化体験を経た国際文化学部3~4年次生が、その経験も活かしつつ、地域の歴史・文化を踏まえた国際交流を担える地域リーダーとして成長できるよう、現地での実習を施したい。
長野県飯田市に3泊程度泊まり、地域の実情、とくに国際交流や多民族化・多文化化をめぐる地域の歴史と現状を学び、情報交換・意見交換等を行なう。
具体的には、
以上の宿泊研修を、日本社会の多文化・多民族共生やインバウンド観光を考えてきた曽ゼミと髙栁ゼミ合同の夏休み研修として実施する。
この両名は今年度、国際文化学部長と教授会主任であり、本学部が2012年度から留学生を主対象に新たに実施予定の「SJ国内研修」(学部長会議で了承済み)のプレ研修的な意味合いを持たせることも可能であろう。実際に、この度の研修についても、「SJ国内研修」本番での受け入れ団体である「飯田市歴史研究所」(飯田市上郷飯沼3145、電話:0265-53-4670)が全面的に協力してくださることで、すでに合意ができている。
毎年12月上旬に学内で実施している学部学会「国際文化情報学会」で研究発表を実施し、同時に同学会紀要『異文化』誌上で報告を行なう。
単純な数値化は難しいが、飯田市側、とくに受け入れの「飯田市歴史研究所」からの口頭ないし文書でのコメントを、達成度評価や自己点検の1つの指標としたい。また、後期のゼミはもちろん、国際文化情報学会で参加学生たちに報告をしてもらい、各人の達成度を計るとともに、2012年度から実施予定の「SJ国内研修」に向けた基礎資料としたい。