法政フォトジャーナル(2019年度)

公開講座「社会課題に挑んだ企業家たち」第1部を開催【イノベーション・マネジメント研究センター】

  • 2020年02月07日
法政フォトジャーナル(2019年度)

イノベーション・マネジメント研究センターでは、1月25日(土)に、公開講座「社会課題に挑んだ企業家たち」(全3部)の第1部を開催し、講師・関係者を含め44名の方が参加しました(会場:市ケ谷キャンパス ボアソナード・タワー25階、研究所会議室5)。今回の第1部は、本来、2019年10月12日(土)に開催する予定でしたが、台風の影響により中止となったため、日程を振り替えて開催されたものです。

現代企業の喫緊の課題は、SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」が提起した課題とどのように向き合うかです。パリ協定の発効によってSDGsの潮流が加速していますが、パリ協定やSDGsはこれまで日本企業の競争優位を支えてきた資源エネルギー多消費型経営モデルに「NO」を突きつけています。

SDGsはグローバル社会が解決すべき困り事リストであり、そこにはリスクとビジネスオポチュニティの双方が含まれています。そもそも、世の中の困り事を解決することがビジネスの本質なのです。わが国企業はSDGsの本質を理解し、社会とビジネスのサステナビリティの実現に向けて、経営モデルを再構築することが求められています。

わが国企業の歴史を紐解くと、ビジネスを通じて社会課題の解決に挑んだ社会企業家の事例が少なくありません。社会企業家とSDGsの理念には共通する要素があるといえましょう。本講座では、国内外の社会企業家たちがどのようなビジネスを通じて社会課題の解決に挑んだのかを振り返ることで、SDGsと企業経営のあり方を読み解くヒントを見出したいと考えています。講師はイノベーション・マネジメント研究センターの研究プロジェクト「企業家史研究会」のメンバーが担当します。

当日は、長谷川直哉教授(人間環境学部、イノベーション・マネジメント研究センター所員、「企業家史研究会」代表)の司会のもと、上岡一史氏(元東海学園大学経営学部准教授)が「岡山孤児院から大原社研への展開:石井十次と大原孫三郎」、岡靖弘氏(イノベーション・マネジメント研究センター客員研究員)が「社会福祉事業の開拓者:留岡幸助(感化院(児童自立支援施設))」、竹原正篤特任准教授(人間環境学部、イノベーション・マネジメント研究センター所員)が「気候変動対策を起点としたビジネス展開:イーロン・マスク(テスラ、スペースX)」についてそれぞれ講義を行いました。

今年度の公開講座は今回をもって終了となりますが、来年度も新たなテーマとアプローチで「企業家史」講座を開催する予定です。本講座のプログラム等については、以下のリンク先をご参照ください。

上岡一史氏

上岡一史氏

岡靖弘氏

岡靖弘氏

竹原正篤特任准教授

竹原正篤特任准教授

質疑応答でのディスカッションの様子

質疑応答でのディスカッションの様子