法政フォトジャーナル(2019年度)

ボランティア学生スタッフVSP(メトロボランティア)企画「目の不自由な方のサポートについて学ぼう」を実施しました(12/11)

  • 2020年01月08日
法政フォトジャーナル(2019年度)

12月11日(水)、東京メトロボランティアスタッフとしては初の一般公募を含めた企画を開催しました。今回は、日本視覚障害者団体連合の三宅隆氏、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)社員の方々をお招きし、前半は講演・質疑応答、後半は体験を行いました。

前半の講演では、「視覚障がい」といえども人によって異なる多様な見え方があること、また様々な状況における〈ベストなサポート〉などについて学びます。正面または斜め横からの声掛け、立ち位置の希望を伺うなど、あらゆるサポートの可能性をご教示いただきました。さらには本ボランティアの活動拠点「公共交通機関」にも主眼を置き、施設面でのバリアフリーの現状について、本音も交えたお話を伺うことができました。

後半は、本校外濠校舎のエレベーター・階段等を経由して実際に三宅氏をエスコートしました。様々なバリアに立ちあうことで、毎日のように使っている校舎でも全く見え方は変わるものです。前半で学んだ〈ベストなサポート〉を振り返りつつ、また三宅氏ご自身の体験談を伺いながらの体験は、またとない大変貴重なものとなりました。

海外はソフト面のバリアフリーが進む一方、日本はハード面のバリアフリーが進んでいるといいます。海外の駅によっては、駅のホームに点字ブロックが一切無い所もあり、日本と比べ物にならない危険度であることは言うまでもありません。しかしこれは言い換えれば、ハード面をわざわざ強化する以前に、ソフト面がそれを補う関係が既に構築されている――どんな状況下でも街の人々が助けてくれる環境にあることを意味し、設備面の遅れはその顕れであるということでした。

我々のボランティア活動はごく小さなものにすぎませんが、この場所からでも一歩ずつ、本当のバリアフリーに近づけることを目指して、一層日ごろの活動に勤しみたいと心に決める一日となりました。改めて、本企画に携わったすべての方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。

                              文学部日本文学科2年 田中 康太

 

【参加学生の感想】

視覚障がいの方からの生の声は聞く機会がなかったため、とても貴重な体験となりました。。サポートをする上で気をつけるポイント、大切な点について知ることができました。特に、駅で鳴っている音、鳥の声などは何のためにあるのか気にはなったことがあったが知らなかったため、今回、階段やエスカレーターがあることを知らせるもの、場所を知らせるものであることが分かり、そういうことを意識して聞いてみたいと思います。今回学んだことを今後の活動や生活の中で生かしていきたいです。

                  キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科2年 増倉 健太

まず視覚障がい者について学んだ際に、8割の方が全盲ではない事を初めて知りました。次にサポートについては、まず困っているかどうかを確認する、そして、大丈夫ですと言われても後ろから少しの間だけでも見守ることも学べました。自分が思っているよりも、まっすぐな道でも怖さがあること、自分が今当たり前に押すエレベーターのボタンなどにも悩みがあることも分かりました。

                  法学部法律学科2年 山下 香菜子

この企画に参加して、視覚障がい者の方への見方が大きく変わりました。視覚障がいにも様々なタイプの方がいること、白杖や盲導犬の役割、駅構内での盲導鈴の役割、実際にご案内する時にすべきこと、してはいけないこと等、目からウロコの知識ばかりでした。実際にご案内体験もさせていただき、視覚障がい者の方のご案内方法も身に付けることができました。この貴重な経験を駅ボランティアや日常生活の中で視覚障がい者の方に出会った時に活かそうと思います。

                  法学部法律学科2年 福地 寿希

東京メトロ社員の方から安全対策の話を聞く

東京メトロ社員の方から安全対策の話を聞く

白杖の方の安全なサポート方法を教わる

白杖の方の安全なサポート方法を教わる

ペアになって学内施設にて体験

ペアになって学内施設にて体験

講義終了後、集合写真

講義終了後、集合写真