お知らせ

【広報委員会セミナー】株式会社日本経済新聞社 白鳥和生氏 オンライン講演

  • 2022年03月15日
お知らせ

皆さんこんにちは!
経営学部広報委員会です。
今回は 2021 年 12 月 1 日(水)に、日経新聞より白鳥和生さんをお招きし開催された、広報委員会セミナー「レポート・卒論・エントリーシートに使える 新聞記者式即!伝わる文章術」についてご紹介します。また、白鳥さんへのインタビューも掲載しておりますので、あわせてご覧ください。

1.講演会

1 章 伝わるということ
文章が伝わらないのは、「型」が理解できていないから。この講演会ではその「型」について学びました。タイトル(見出し)を意識すること、「結論」あるいは「主張」を先に書き、それを補足する理由や客観的事実を重要な順番に書いていくことがポイントになります。文章は読んでもらえないものであるということ、そこから読んでもらうにはどうしたらいいのか、読み手を意識していくことが第一歩になります。

2 章 ファクト、数字、ロジック
伝わる文章を書くために必要不可欠なのが、ファクト、数字、ロジックの 3 つです。ファクトとは納得のいく情報のことであり、データ(数字)と切り離すことのできないというものです。ファクトとデータで、説得力を生み出します。ロジック、論理的な文章とは、事実・解釈・行動という流れをスムーズにする文章です。三段論法を活用し、誰が見ても理由と結論がつながっていることを意識することがポイントです。

3 章 新聞記事に学ぶ
新聞記事は基本情報を冒頭に置き、重要度の高い順に情報を配置していくという、逆三角形の形になっています。読んでもらうためには導入部が肝心になるため、読み手が興味を持つような話題から入ります。読み手に文章の内容を正確に伝えるためには、「6W3H」の要素が重要になります。特に「Why」の内容を突き詰めていくことで、理由や原因が肉付けされ、情報の詰まった文章になります。また、主語と述語の繋がりを意識し、一文を 60~100 字以内に収めることで文章の「ねじれ」をなくすことも大切です。

4 章 文の構成について
文章を読み手に分かりやすく伝えるために、「結論→根拠→結論」の順に書く SDS 法や、「要点→理由→事例→要点」の順に書く PREP 法、「主張→理由→事例→反論に対する抑え→主張」の順に書く OPQA 法があります。特に、反論に対する「抑え」を入れることを意識しましょう。これによって、主張に対して説得力や納得感をもたらし、文章の客観性が増します。また、読み手の立場になり、なぜを繰り返し自問自答しながら文章を書くことも重要です。

5 章 企画書・メールの構成について
まず、企画書を書く際は、「5W1H」や 3 章にも明記した「6W3H」を意識しましょう。内容の過不足を防ぎ、伝えたいことの趣旨を明確にすることが大切です。次に、メールでは、具体的な「件名」、「宛名」、お世話になっておりますといった「挨拶」、明確な所属を示した「名乗り」、「要件」、「結び」、「署名」を明記しましょう。加えて、1 行は 30 文字以内にする、箇条書きでまとめる、漢字ではなく平仮名を多用することで文章が優しい印象になり、読み手に受け入れやすい文章となります。

6 章 まとめ
6 章は今までのまとめになります。以下の「コンパクトで伝わる文章の基本 10 カ条」を参考に、1 章から 5 章までを振り返ってみては如何でしょうか。
 ①コンパクトに書くこと
 ②最後まで読んで貰うには、最初の 1 行が重要である
 ③1 文には1つの要素のみ
 ④主語と述語を近づける
 ⑤が、で文章を繋げない
 ⑥形容詞を使わない
 ⑦長い文章を書くときは why,reason,example を意識すること
 ⑧誰かに何かをしてもらうために、読み手を意識して書く
 ⑨共感してもらうための納得感を持たせる
 ⑩納得感を感じさせるためには実際の事例やデータを盛り込むこと

 

2.インタビュー

Q1.新聞記者になったきっかけを教えて下さい。
腕試しだと思って受けた新聞のセミナーで会社の模擬試験を受けたことです。実はそれが模擬試験と称した会社の採用試験だったんですよ。それに無事通過し、今に至ります。加えて、私が大学生の時に通っていた大学が、学生の騒音などが問題となってとある新聞に取り上げられてしまったこともきっかけになります。初めて記事に書かれる当事者になり「新聞は事実が 100%ではない」ということに気付いて、新聞について興味を持ちはじめました。

Q2.大学生のうちにやっておいたほうがいいことはありますか。
思い切り泣いたり、笑ったり、感情が動くようなことをしてほしいです。社会人になると、感情を抑制しなければならないことばかりで、感情を爆発させられるのは学生の間しか許されないんです。感情を爆発させられるような出来事は、就活でも使えると思います。
それと、いろんな大人に会いに行ってほしいと思います。大人は、学生が取り組んでいることを応援するしかないので、学生の特権を生かしてほしいです。

Q3.学生へのメッセージをお願いします。
皆さんは1万時間の法則をご存知でしょうか。どんなプロの方や専門家の方でも必ず1万時間、訓練や勉強をして努力を重ねています。1万時間は大体 3 年です。石の上にも3年という言葉もありますよね。皆さんも就職や興味のある新しいことを始める際には 1 万時間、続けて見て欲しいです。

白鳥さん講演会.jpeg

《まとめ》

以上で記事は終わりになります。今回のご講演で、読み手に伝わる文章を書く際には意識しなければならないことが多くあることが分かりました。学生であるみなさんはレポートや卒論、エントリーシートなどを書く際に「言いたいこと、伝えたいことが上手く伝えられない...」と困ったことが多々あると思います。その際には、この記事を是非参考にして下さると嬉しいです。白鳥さん、今回は素晴らしい講演、インタビューをありがとうございました。

文責:経営学部広報委員会 1 年 小沼綾音・同 1 年 鹿島菜央