学生の声(政治学専攻)

小田 博子(オダ ヒロコ)さん

小田さん

政治学研究科 政治学専攻 修士課程2012年度修了

-研究テーマ-
ハンナ・アーレントにおける「故郷」の概念

大学院進学を考えた理由・時期

大学3年次に研究した19世紀のアメリカの思索家、ヘンリー・デイヴィット・ソローの「市民的不服従」の概念を振り返るなかで、「市民」という概念の問題性に気がついたことが進学を考えたきっかけであった。大学を卒業する前にこの問題についてじっくり考えたいと思い、大学3年次の終わりに進路を決めた。

学んだ研究内容

大学院では、20世紀のドイツの政治理論家であるハンナ・アーレントの「故郷」の概念について研究した。一九〇六年にハノーヴァーで生まれたユダヤ人女性であるアーレントは、ナチズムやそれに同調する友人や隣人から逃れるため、一九三三年から一九五一年までに約一八年間、無国籍状態に陥った。アーレントはこの無国籍状態がもたらす基本的な問題は「故郷の喪失」だと論じており、この「故郷」という概念を問うことによって、人間の条件を追究した。

法政大学大学院の魅力

研究環境が整っていることは大きな魅力の一つであった。研究に必要な書籍の多くは大学の図書館に揃っていたため、重要な書籍以外は借りることができたので有り難かった。また、先生との距離が近かったことも大きな魅力であった。私が所属していたゼミの多くは少人数であり、先生から多くのアドバイスや話を聞くことができた。

大学院で身についたこと

大学院生活の中では、多くの人と意見を交換したり、本を通じて過去の人と対話をしたりすることによって、物事を多面的に見て考える力の重要性を学ぶことができた。また、3年間の研究生活を経て精神力も大いに鍛えられたように感じている。

将来の夢

約20年間の学校生活の中で、特に大学で過ごした7年間の中で、私は考えることの楽しさと考えないことの罪深さを知った。大学を出た後にも、社会について考え続けることは目標の一つである。また、社会に出た今、私の人生を豊かにしてくれた教育に貢献していくことも私の目標である。