教員紹介

石森 大知

准教授 ISHIMORI Daichi

教員紹介

こんな研究をしています

文化人類学、オセアニア地域研究を専攻しています。これまでソロモン諸島ニュージョージア島で延べ約2年半のフィールドワークを行ってきました。そのほか、フィジー、ヴァヌアツ、ツバルなどの太平洋の島々で調査歴があります。
主な研究テーマは、宗教運動、キリスト教信仰、植民地主義、社会・文化変容、地域開発、民族・宗教紛争などに関することです。また、宗教と公共性の問題や、宗教者・宗教組織が提供する社会・福祉サービスの考察のほか、最近では太平洋における非キリスト教への改宗について研究をしています。
 

こんな成果を挙げています

【著書:単著】
石森大知 2011『生ける神の創造力―ソロモン諸島クリスチャン・フェローシップ教会の民族誌』世界思想社。
【著書:共編著】
石森大知・丹羽典生(編) 2019『宗教と開発の人類学―グローバル化するポスト世俗主義と開発言説』春風社。
石森大知・丹羽典生(編) 2019『太平洋諸島の歴史を知るための60章―日本とのかかわり』明石書店。
【雑誌論文】
石森大知 2019「民族性から土着性へ―ソロモン諸島紛争におけるイサタンブ解放運動の一側面」『国際文化学研究』53:1-27。
石森大知 2019「「新しいロトゥ」としてのバハーイー教―ソロモン諸島西アレアレにおける改宗過程と祈りの形式」『南方文化』45:1-18。
 

ほかに、こんなジャンルに関心をもっています

最近、関心をもっているテーマは「キリスト教の人類学」です。なかでも、キリスト教の組織的・制度的側面に関する研究を発展させたいと思っています。
これは従来の人類学的キリスト研究は、西洋起源の宗教概念を重視しつつ、個人の内的な信仰に偏向してきたという反省からきています。具体的には、キリスト教が植民地期のソロモン諸島にもたらした新しい組織や制度などの外面的な装置・配置が、人々の生活様式や行動規範にどのような影響を与えているのか関心があります。

こんな授業を行なっています

私は太平洋の島々の研究をしていますが、授業において「太平洋限定」というわけではもちろんありません。異文化、あるいは自己と他者の文化的な差異などに興味をもち、文化人類学のものの見方やフィールドワークに基づく質的調査に関心がある院生を広く指導したいと思っています。
授業では基礎知識を補強するとともに、発展、応用可能となるように問題を問いかけます。そして個々の関心を深め、多角的な視野から研究テーマを発展させ、共感性を高められるよう指導します。

学会や社会でこんな活動をしています

【受賞歴】
第7回国際宗教研究所賞、第11回日本オセアニア学会賞を受賞。
また、武蔵大学で「学生が選ぶベストティーチャー賞」(2017年)の受賞経験があります。

【委員歴等】
2014年~2016年まで、文部科学省研究振興局・学術調査官をつとめ、研究者の立場から、学術研究の振興及び科学研究費補助事業の振興のための調査、指導及び助言を行いました。
2018年~2020年まで、日本文化人類学会の第28期学会誌編集委員をつとめました。
また、2013年~2017年まで日本オセアニア学会の理事、2019年~2022年現在に至るまで同学会の評議員をつとめています。