ハラスメント防止・対策

ハラスメントとは

ハラスメント防止・対策

大学におけるハラスメントとは,教育・研究,修学,就労など,本学のあらゆる環境において,本学構成員の不適切な言動によって,他の構成員に不利益または損害を与えたり,あるいはその者の尊厳もしくは人権を侵害したりすることをいいます。
相手が言動を不適切と受け止める場合はハラスメントになる可能性があります。一方で価値観や感じ方の基準は人それぞれ多様なものであり,言動がハラスメントにあたるかどうかの境界線は,相手との人間関係や前後の状況により変化します。悪意のない言動であっても相手から思わぬ誤解を招く場合もあり,どのような言動がハラスメントに該当するかは慎重に判断する必要があります。
ハラスメントに該当する代表的な場面として,セクシュアル・ハラスメント,アカデミック・ハラスメント,パワー・ハラスメント,レイシャル・ハラスメント,妊娠・出産等に関するハラスメント,育児休職・介護休暇等に関するハラスメント,の6つを例示しますが,ハラスメントはこの6種類に限りません。
その他のハラスメントとして,ダイバーシティに反するような言動,間接的被害など,本学構成員に不利益または損害を与えたり,あるいはその者の尊厳もしくは人権を侵害すれば,以上の例示に当てはまらなくても,ハラスメントとなり得ます。このことを十分に心に留めておく必要があります。

セクシュアル・ハラスメントとは

本学構成員が,教育・研究,修学,就労等の環境において,他の構成員に対して不適切な性的言動を行うことにより,他の構成員に不利益又は損害を与え,あるいはその者の尊厳もしくは人権を侵害することをいいます。
セクシュアル・ハラスメントは,教員と学生,上司と部下のような地位の上下関係にかかわらず,生じる場合があります。また,性別に関係なく生じる場合や,性的指向や性自認に関する言動もハラスメントになる可能性があります。
教育・研究,修学の環境においては,性的な事柄を扱うこともあり得ますので,これらの環境では適切な範囲を超えた性的言動のみが問題となりますが,それ以外の環境では,同じ事柄でも不適切とされる可能性も十分にあります。

アカデミック・ハラスメントとは

本学構成員が,教育・研究,修学等の環境における優越的な関係を背景に,教育・研究,修学上必要かつ適切な範囲を超えて他の構成員に対して不当な言動を行うことにより,他の構成員に不利益または損害を与え,あるいはその者の尊厳もしくは人権を侵害することをいいます。
意図の有無にかかわらず,優越的な関係が背景にあることを前提に,尊厳や人権を侵害する言動を行ったり,不当に低い評価を与えたりするものです。
部活動やサークル活動でも,優越的な関係を背景に適切な範囲を超えた言動が行われれば,アカデミック・ハラスメントと同様に扱われる可能性があります。
「優越的な関係」は,「パワー・ハラスメント」についての厚生労働省の指針に準じる形で判断されます。「パワー・ハラスメント」の項目をご参照ください。

パワー・ハラスメントとは

本学構成員が,就労の環境における優越的な関係を背景に,就労上必要かつ適切な範囲を超えて他の構成員に対して不当な言動を行うことにより,他の構成員に不利益または損害を与え,あるいはその者の尊厳もしくは人権を侵害することをいいます。
意図の有無にかかわらず,優越的な関係が背景にあることを前提に,尊厳や人権を侵害する言動を行ったり,不当に低い評価を与えたり,昇進を妨げたりするものです。
 

レイシャル・ハラスメントとは

本学構成員が,教育・研究,修学,就労等の環境において,他の構成員に対して,国籍,人種,民族等に関する不適切な言動を行うことにより,他の構成員に不利益又は損害を与え,あるいはその者の尊厳もしくは人権を侵害することをいいます。
レイシャル・ハラスメントは,教員と学生,上司と部下のような地位の上下関係にかかわらず,生じる場合があります。

妊娠・出産等に関するハラスメントとは

本学構成員が教育・研究,修学,就労等の環境において,他の構成員の妊娠・出産等に関する就労上の制度・措置の利用及び利用の申出,その他妊娠・出産全般に対して不適切な言動を行うことにより,他の構成員に不利益または損害を与え,あるいはその者の尊厳もしくは人権を侵害することをいいます。妊娠期間中の軽易な職務や業務への転換,出産時の産休その他の妊娠・出産等における雇用管理上の措置が行われた本学構成員,またはその申出をした本学構成員に対し,これら雇用管理上の措置の利用を妨げたり,妊娠・出産等に関して尊厳や人権を侵害する言動を行ったり,不当に低い評価を与えたり,昇進を妨げたりするものです。妊娠・出産等が問題となるかぎり,学生も被害者たりえます。

育児休職・介護休暇等に関するハラスメントとは

本学構成員が,教育・研究,就労等の環境において,他の教職員の育児休職又は介護休暇等に関する就労上の制度・措置の利用及び利用の申出に対して不適切な言動を行うことにより,他の構成員に不利益または損害を与え,あるいはその者の尊厳もしくは人権を侵害することをいいます。育児休職や介護休暇等の取得等の雇用管理上の措置が行われた本学構成員,またはその申出をした本学構成員に対し,これらの雇用管理上の措置の利用を妨げたり,継続的に尊厳や人権を侵害する言動を行ったり,不当に低い評価を与えたり,昇進を妨げたりするものです。