2015年度

2月

2015年度

2月29日(月)

ベネッセの「マナビジョン」用のインタビューがありました。高校生のときにマナビジョンを見ながら大学を選んだ学生もいるのでは?毎年、インタビューに応じています。

情報科学部の大森健児教授の最終講義と懇親会がありました。大森教授は情報科学部創設に貢献して下さり、大学院委員会議長としても、全体をまとめてきて下さいました。大森先生、お疲れ様でした。

2月28日(日)

TBSの「サンデーモーニング」に出演しました。今回印象に残ったのは、シリア内戦と、選挙に向けての野党連合のことです。シリアの状況は大国による「介入の失敗」が一因となっています。自国の利益のみを目的に介入し、価値観の異なる人々のことを知ろうともしなければ、秩序ある社会への誘導はできませんね。耳を傾けることは、あらゆる組織や関係の創造にとって必要なことです。

夏に予定されている選挙は、「軍事と軍産複合体を国家の力の中心とする旧態依然の国」になるのか「平和理念と外交力を鍛え上げて世界をリードする新しい国になるのか」の分かれ目です。後者の受け皿を早く作って欲しいです。

2月25日(木)

前日の24日には今年度最後の評議員会があり、いよいよ年度末となりました。今日は財政に関する説明会を開催したところ、非常に多くの教職員が集まって下さいました。オープンであること、丁寧に議論に付すことが、大学の今後を多くの教職員とともに考えるためには必須です。

2月20日(土)

マスコミオレンジ会の集いがありました。放送局、新聞社、出版社などに務める卒業生たちが集まる会です。内定が決まった4年生たちも出席していました。この日は、総長挨拶で「マスメディアの役割」を話してほしいという依頼がありました。そこで、3つの役割を話しました。

第一は「社会がいつの間にか許容している危機的状況に警鐘を鳴らすこと」です。この役割では「報道すべきテーマの軽重を意識すること」や「関係諸機関が事実を追究し始めるきっかけを作ること」も、大切です。第二は「現場から見える事実を報道すること」です。ほとんどの人が事件の現場に立ち会えませんが、記者はそういう人々に現場の空気から知り得たことを報道できます。第三は「議論の場を作ること」です。報道機関には正確な取材、冷静な分析、政党などから独立した判断が必要ですが、同時に、政府や大企業からの圧力にも屈してはなりません。なぜなら、多様な情報を提供することで、人々が適切にものを考え、議論することができるからです。もはやインターネットメディアもマスメディアのひとつになりつつあります。いずれにしても、社会と世界にとって大切な存在ですね。

2月19日(金)

編集工学研究所のスタッフが来室し、「イシス編集学校」への助言を求めるとともに、企業における社員教育や大学における社会人の学び、学生の学びにどう活かされているか、事例を話して下さいました。イシス編集学校とは、学校教育とは全く異なる「方法の教育」をおこなうオンライン上の学校です。リアルな学校とオンライン上の学校が並走することで、より充実した学びができるのではないかと考え、関心をもっています。2015年12月に刊行された松岡正剛+イシス編集学校著『インタースコア 共読する方法の学校』(春秋社)をめぐって、3月2日には新宿の紀伊國屋書店で鼎談もおこないます。

この日は朝日新聞の取材もありました。2011年3月11日の大震災発生から5年たった今年、「朝日新聞オピニオン」で、震災を振り返る特集を作ることになったのです。初回の「記憶と忘却」に掲載されます。この取材のきっかけは昨年の学位授与式の告示でした。記者は「2011年3月11日の記憶は、これから皆さんが生きていく原点になるものです」と語りかけたその言葉を「何度も読み返しながら心を揺さぶられ、想像力を喚起させられました。社会が共有すべき記憶とは何か、オリンピックを控えて一気に風化が進むことを防ぐためにはどうしたらよいか」を聞きたい、と依頼してきました。法政大学の卒業式告辞、入学式式辞は注目されています。

2月18日(木)

本学社会学部出身の集英社の編集者が来室しました。石牟礼道子についての本を書いてほしい、という依頼でした。本学卒業生の渡辺京二さんとも対談し、石牟礼道子さんとも対談しましたが、まだ本格的な石牟礼道子論は書き上げていません。私の今までの仕事をよく理解した魅力的な章立てでした。

企画力のある編集者が減っています。自分の考えを押しつけ過ぎる編集者や、ヒットした本と同じような本しか企画できない「柳の下のどじょう」狙いの編集者などを見てきました。世界と日本の時代状況を理解し、著者の思想を知り、自らの考えをもっていることで、良い企画ができます。本学出身の編集者に、そういう魅力的な企画ができることが嬉しかったです。総長業務を優先しながらの私自身の執筆がどれだけ進むか、そこはなんとも分からないところですが、お断りするつもりがつい「書きましょう」と言ってしまったのは、やはり企画力ゆえでした。

2月13日(土)

この時期は、ほとんど毎日のように入試があり、全ての受験生が公平に良い状態で試験が受けられるよう、教職員、理事たちは入試に集中しています。そこであまり催し物も開催されないのですが、今日は学外で、体育会の監督さんたちの「監督会」の結成30周年の集まりがありました。今も昔も、法政大学は多様な種目でトップレベルを競っています。監督さんのご努力こそが、その強さと健全さにつながっています。長いあいだ、学生を鍛え、見守って下さっている監督さんたちに、心より感謝申し上げます。

2月5日(金)

新聞紙上で、法政大学の受験者数が暫定トップに立ったことが報じられました。1月末のデータをもとにしていますので、まだどうなるかわかりませんが、1月末時点ですでに受験者数は10万人を超えています。
受験生の皆さん、お体に気を付けて入試に臨んで下さい。ご健闘を祈ります。

4月に、法政大学憲章が発布される予定です。今日はその英訳の最終確認をしました。社会学部の滝沢カレン教授、金原瑞人教授が翻訳にたずさわって下さいました。簡潔で素敵な英訳です。

2月4日(木)

正月に放送されたNHK「100分de平和論」が本になります。NHKのスタッフが来室して、書籍化のためのインタビューをして下さいました。

HOSEI ONLINEをもとに執筆した著書『自由という広場』の初稿ゲラが出ました。3月末までには刊行したいです。

2月1日(月)

HOSEI ONLINEで、太刀川瑛弼さんと対談しました。本学工学部の出身です。空間からグラフィック、パッケージに至るまで、「デザインとは関係をつくること」という考えのもと、あらゆるデザインを横断的に手がけ、数々の賞を獲得していらっしゃいます。2011年の震災をきっかけに生活支援のデザインを続け、全国で話題になった『東京防災』のデザインも太刀川さんの仕事です。対談だけでなく、法政大学にさまざまな面でかかわっていただきたい、と思いました。