トラブルに巻き込まれないために

悪質業者等による詐欺被害について

トラブルに巻き込まれないために

ここ数年、悪質業者等による被害が増加しています。相手は“だましのプロ”です。決して油断してはいけません。うまい話には必ず裏があります。「NO」の一言で撃退を。

1. 悪質業者による詐欺被害

街を歩いていたら「高級化粧品の格安販売!今がチャンスです」と声をかけられたことはありませんか? アンケートに答えるだけなら…と思って応じたら、名前や住所や電話番号を書かさせられ、説明会会場に来るようにとしつこく誘われ、「化粧品の頭金」という名目でお金を騙し取られてしまった…。
大学生を狙った悪質業者は大学の内外に沢山います。彼らは不正に入手した個人情報を手がかりに、様々な手口であなたに近寄ってきます。
悪質業者による手口は様々です。高校時代の友人から、アンケートから等々様々な伝手から手に入れた個人情報を使って近づいてきます。自分の情報はもちろん、友人の情報も安易に教えない。甘い勧誘を受けても安易に判断しない。心がけましょう。

プレゼント商法

アポイントメントセールス
「あなたが何千人から選ばれました。賞品を○○ビルまで取りに来てください。」等、電話や郵便を使ってあなたを事務所に呼び出します。何かに応募したつもりはないけれど、つい指定の場所に行くと、営業スタッフが巧みな話術を使って長時間延々と商品購入の説明をします。お金がないと説明すると違法な金融業者に連れて行かれることもあります。気が付いたら語学教材や会員権、パソコン、アクセサリーなど多額な購入契約に署名・捺印してしまったという例が多くあります。

キャッチセール

街頭でアンケートを装ったり、モデルやタレントのスカウトを装ったりして、あなたに近づいてきます。「場所を変えて話がしたい」などと誘って事務所に連れて行かれます。事務所で仲間が取り囲みながら長時間拘束し、化粧品や健康食品、エステの会員権などの購入を迫ってきます。

マルチ・マルチまがいの商法

高校時代の友人やパーティで知り合った友人から「簡単に儲けることができるよ。」と誘われます。「9万円の健康商品セットを買って会員になり、友人や知人を会員に勧誘すると歩合で利益が得られる。」と、成功者と称する人物から延々と説明を受けます。お金を用意できないと言うと、学生ローンを紹介されることもあります。こうしたやり方は所謂「マルチ・マルチまがい商法」と言われる商法です。1人の会員が3人の会員をつくる例で計算すると、17日目には日本の人口を超える会員がいないと利益があがらなくなるそうです。最近は「コミュニケーション販売」と名前を変えて勧誘する例もあるようです。

架空請求

入手した名簿を元に、全く根拠もなく請求書を送りつけてきて、料金を振り込ませます。あわててこちらから確認の電話をすると、彼らの術中にはまってしまいます。脅しのプロがあなたの電話を待ち構えています。結局脅しに負けて多額の金銭を巻き上げられます。身に覚えのない請求が来たら、こちらから連絡はせず警察に相談しましょう。

「法政」サイトにご用心

「法政」の名前を勝手に利用した様々なインターネットのサイトが登場しています。
そういったサイトにうっかり登録すると、登録された個人情報を悪用した事件に巻き込まれる可能性があります。インターネットを通じての個人情報の管理には十分注意しましょう。

 旨い話、儲け話には必ずウラがある!

2. 振り込め詐欺の被害者・加害者

一時「オレオレ詐欺」と言われた振り込め詐欺。最近は手口が巧妙になって、いきなり弁護士から電話が来て慌てて賠償金を振り込んでしまった…。

巧みなドラマの演出

かつては大学生のあなたのふりをして、ご両親や祖父母に電話して金銭を振り込ませる手口が多くありました。「事故を起こしたので賠償金を払わなければならない。至急指定した口座にお金を振り込んで欲しい。」泣きながら話すので、ご両親や祖父母はすっかりあなただと思って振り込んでしまった。最近は"あなた"だけでなく、弁護士、警察、保険会社の社員など役割を分担して巧みに"ドラマ"を演出してきます。
最近では振り込みでなく、直接現金を取りに来るパターンが報道されています。あなたのふりをして電話をして現金を用意させ、実際の授受には「急に行けなくなった。」と代理人が現金を受け取りに来ます。バイク便を使った金銭授受も多数行われています。

家族との会話が大切

こうした巧みなドラマを見抜く対策として、家族との連絡を日常まめにしておくことは勿論ですし、あなたの履修状況やゼミ、サークルといった学生生活の情報を家族に教えておくことで被害を防げることがあります。実際に本学であった例を紹介します。旅行中の事故を装って"ドラマ"を演出したが、家族が履修時間割を知っていて、大学に確認の電話をしたら、授業の出席が確認できて被害に遭わなかったという例があります。こんなことも想定して家族内で確認の方法を決めておく事も良いでしょう。

安易なアルバイトが犯罪に!

逆に振り込め詐欺のお先棒を担がせられることもあります。詐欺行為には複数の預金口座と携帯電話が必要です。「預金口座を作ってくれると5万円で買うよ。」「携帯電話を君名義で作ってくれよ。」という依頼に、ちょっとしたアルバイト気分で応じてしまった。実はその銀行口座や携帯電話が振り込め詐欺や架空請求に使われていたという例が多数あります。現行法では、犯行に使用されていた銀行口座や携帯電話の調達に手を貸しただけでも実行犯と同様に詐欺罪が適用されることもあり得ます。軽はずみなアルバイト気分の行為が重大な犯罪に関与していることになります。実はこうした軽はずみな行為で逮捕されている大学生が多数います。振り込め詐欺は組織犯罪です。知っていながら、あるいは知らずに犯罪の加害者になっていることが警察から指摘されています。数年前には本学でも多数の逮捕者が出たこともあります。最近の報道を見ても大学生の逮捕者が後を絶たないのが実情です。くれぐれも大学生としての良識を持ち、慎重な行動をとることが必要です。

電話での振り込み依頼は慌てずに、まず疑問を!
アルバイト気分の行動が犯罪に関与することも!

3. こんな人は気をつけて!

  • その場の雰囲気にのみ込まれてしまう人
  • 「断ると相手に悪い」と思ってしまう人
  • 「まぁ いいか」と、すぐに思ってしまう人
  • 「だまされたとしても自分に責任がある」と思ってしまう人
  • 相談できる人がいない人

4. 被害を防ぐための7カ条

  • 「うまい話には必ず裏がある」ことを認識すること
  • むやみにアンケートなどに応じないこと
  • 見知らぬ人からの誘いには応じないこと
  • 必要なものかどうか、冷静になって考えること
  • 不要なときは、きっぱりと断ること
  • すぐに契約したり、その場でお金を払わないこと
  • 家族、学生生活課および消費者センターに相談すること

5. クーリング・オフ制度

購入した商品は、契約書を受領した日を含めて8日間(マルチ商法の場合は20日間)は無条件で契約の解除をすることができます。クーリング・オフしたい場合は、必ず書面(書留または内容証明郵便)で相手業者に申し出ましょう。証拠を残すため、書面は必ずコピーをして大切に保管してください。
詳しくは、最寄の自治体の消費者センターに相談してください。

<参考>大学近辺の消費者センター

東京都消費生活総合センター 03-3235-1155
埼玉県消費生活支援センター 048-261-0999
かながわ中央消費生活センター 045-311-0999
千葉県消費者センター 047-434-0999

区市町村で消費者センターを設けているところもあります