人の目に入り込んでくるものはすべて光であり、それは赤、青、緑で構成されている。人が目から受け取る情報は光の三原色ということを表現した。
(アピール点)
3つの色を強調したかったので、目の周りにはできるだけなにも書き込まないようにした。
眼を主題とした絵について考えてみる。例えば、靉光の描いた「眼のある風景」という作品がある。
靉光はこの絵の中に最初から眼を描こうとしたのではなく、何度もキャンバスに色を重ね、掻きとった結果、
結果としてそれが眼になったように感じさせる不思議な絵である。
眼を描くという観念的な作業を靉光はそのような方法でうまく回避したのかもしれない。
この作者は眼を描こうとしているが、果たしでどのような姿勢で眼と対峙したのだろう。(稲垣)