お知らせ

法政大学文学部でともに思考しましょう

  • 2021年02月15日
  • 新入生
お知らせ

 法政大学文学部に合格し、入学が決定した皆さん、おめでとうございます。

 初の大学入学共通テストの実施にあたり、受験勉強で多くの戸惑いがあったことでしょう。加えて、この一年間、新型コロナウイルス感染症の影響で、日々の学びだけでなく、生活さえも脅かされてきたことと思います。そうした状況を乗り越えてきた皆さんに、心から敬意を表します。

 このさきも、私たちと感染症との戦いはつづきます。であるならば、この状況と賢明に向きあう学生生活を作りあげましょう。私たちの行動が感染症の拡大を助長することがあってはなりません。逆に、感染症の影響を過度に恐れることにより、人を疎外することがあってもいけません。感染のリスクを避ける行動をとりながら、学生生活を成り立たせましょう。

 皆さんには、自宅で過ごす時間が例年より多いことと思います。ならば、それを有効に生かして自分を高める方法も考えてください。文学部の学生ならば、これまで名前だけは聞いていたが、まだ読んだことのない名著を手にする好機です。

 国際化と情報化が進行し、合理性が追求される時流のなかで、そうした社会の弱さを今回の感染症は浮き彫りにしました。これから、よりよい社会を作ってゆくためには、人々の思考が今以上に鍛えられなければなりません。学問の古典と向きあい、多くの人と意見を交換する。そうした四年間を通じて、皆さんには健全な社会を作る市民の一人になってもらいたいと思います。

 なお、法政大学では2021年度の授業は対面を基本としつつも、適宜、オンラインを導入し、多様な形式で実施します。感染症の影響下でも可能なかぎり対面で交流できる機会をもちたいと考えますが、一方でオンラインによるメリットもあります。どのような授業形態をとろうとも、そこで人々の交流が図られるよう、私たち教員は努力します。あわせて、交流は各自の積極的な働きかけがないと生まれません。皆さんもぜひ教員への働きかけ、友人への働きかけを意識して行ってください。

文学部長 小秋元 段