お知らせ

秋学期の授業について

  • 2020年07月27日
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学生の皆さんへ

2020年度秋学期授業についてお伝えしたいこと
Message about 2020 Fall Semester Classes

2020年9月1日
法政大学総長 田中優子


この春学期は、学生の皆さん、とりわけ新入生の皆さんにとって、思ってもみなかった新学期になったと思います。皆さんにとって孤独を感じる日々になってしまったことに、私も痛切な思いを抱いています。

本学で実施した、春学期のオンライン授業に関する学生アンケートには約8000名から回答が寄せられ、それらにも目を通しました。多くの声を寄せてくださったことに、心から感謝しております。今後は内容を分析し、皆さんの声を踏まえた授業運営を行っていくつもりです。

大学HP上で春学期に毎週掲載していた「総長から皆さんへ」の呼びかけにこたえ、意見を寄せて下さった方々にも、感謝いたします。オンライン授業の継続を望む声がある一方、家でパソコンに向かう日々がいかに厳しくつらいか、そういう声も届けられました。キャンパスで人と出会い、交わり、学びたいとの切実な声も心に響きました。また、オンラインと教室授業をひとりひとりが選択できる方法をぜひ作りあげてほしい、という声もいただきました。それらの声を通して、あらためて「大学とはなにか」を再確認し、いかに人と出会い、意見を交わし、学びあう「場」が必要であるかを、改めて実感いたしました。皆さんの率直な言葉に、心から感謝申し上げます。

大学はどんな時でも、どんな形でも、学びの「場」をつくり続けねばなりません。それが私たちの使命です。秋学期にはぜひ、オンライン上だけでなくキャンパスにおける学びの場も十分に開きたい、と熱望しておりました。しかしながらご存知のように、7月から東京はもとより、全国に至るまで感染第二波となり、この第二波が若年者を中心にして拡大していきました。そこで6月に一部で実施した対面授業も閉じねばなりませんでした。8月に至っては、東京都など一部では収束しつつありますが、夏季休暇の人々の移動・集合の影響が 9 月以降出てくるであろう、と予想されています。

そこで現時点での客観的な状況をふまえ、秋学期はいったんレベル3、すなわち原則オンライン授業のみとし、三密を徹底して避けることを前提に実験・実習等を一部実施する、という段階から始めることにいたしました。今後、学内や特に首都圏地域での感染状況を見きわめながら、社会全体で鎮静化していく状況であれば、できるだけ早い時期に、制限の少ないレベルに移行します。

一日でも早く、できるだけ多くの対面授業(同時にオンライン配信もおこなう対面授業)を始めるために、皆さんにお願いがあります。学生の皆さんが健康で安心して授業を受け、さまざまな活動をおこない、友人たちと学びあえる。その状況は、単に形式的にルールに従うことによってではなく、感染しないさせない、という明確な目的をもった「人としての配慮」によってこそ、作っていくことができるのです。大学内であろうと外であろうと、マスクの着用、距離を保つこと、手を消毒すること、会食を避けることなど、皆さんひとりひとりが「配慮」することで、早く制限の少ないレベルに移行してゆくことができます。皆さんがキャンパスで自由に学べる機会を早く、できるだけ多くつくるために、積極的に配慮あるふるまいを身につけてください。

オンライン授業は続きますが、オンラインという「学びの場」づくりは、始まったばかりです。教員たちにとっても未経験の領域で、未熟な部分があります。教員のあいだの授業の工夫の差もあります。そして、オンラインでは果たせないことも、もちろんあります。しかし逆に、オンラインだからこそできることを、この数ヶ月で発見した人も多いのではないでしょうか。今までとは異なる手ごたえを感じている教員も少なくありません。皆さんのご指摘や提案も受け止めながら、オンライン、オンデマンド、そしてそれらと対面授業との組み合わせなどを、これからの大学のありかたとして成熟させ、成長させていく必要があります。

それは新しい挑戦です。‘コロナ’が収まり日常の大学が取り戻せた時にも、本学では‘コロナ’を通じて経験したオンライン授業を教育方法の1つの形態として積極的に残していくことになるだろうと思います。現時点での経験は、その未来に繋がる試みであり、私たちにとっての訓練でもあります。ぜひ未来への展望であることを理解し、参加していただきたいのです。皆さんも、インターネット世界での新しい挑戦の一翼をになってください。

大学は学生と教職員の健康、そして社会全体の感染防止を重視して行動する責任があります。しかし同時に、豊かで実り多い学びの場を創り、創造的活動を継続することも使命としています。それはたいへん困難な舵取りですが、秋学期はその両立をめざします。その時々にすみやかな状況判断を重ねながら、オンライン・オンデマンドと対面を組み合わせ、協力し合い、少しでも制限の少ない方向へ向かっていきたい、と切望しています。どうか学生の皆さんもその「学びの場」の一員として、積極的に提案し、発言してください。

学生の皆さんと一緒に新たな授業、新たな場を創っていく。そういう大学にしていきたいのです。まだまだ厳しい秋学期にはなりますが、大学が何をめざしているのかを、ぜひ心にとめて、秋学期を迎えてくださるよう、心より望んでおります。


なお、学生の皆さんは、本メッセージとともに本日発信された下記の「秋学期授業開始にあたっての授業実施予定について」も必ず確認されますよう、お願いします。


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2020年9月1日

学部生(通学課程)・大学院生の皆さんへ

法政大学

<重要>秋学期授業開始にあたっての授業実施予定について
【Important Notice】Plans for Holding Classes at Start of Fall Semester


本学は、7月27日に秋学期授業実施方針を公表し、対面授業とオンライン授業を併用すること、および「新型コロナウイルス感染症に対する行動方針」により秋学期授業の実施レベルを判断することとしました。これに基づいて秋学期授業は、以下により開始することとしましたのでお知らせします。

現時点での全国レベルの新型コロナウイルス感染症の感染者数の状況や、若者の感染者増加傾向に鑑み、秋学期授業は、行動方針に定めるレベル3により開始し、感染状況の変化に応じて随時レベルを変更しながら実施していきます。
レベル3では、原則としてオンライン授業を実施しますが、「3密」を徹底して避けることを前提に、実験・実習授業等を一部対面で実施します。対面授業の実施予定科目は学部、研究科により設定します。学生の皆さんはWEB掲示板および受講科目の学習支援システムにより授業実施予定を確認してください。なお、新型コロナウイルス感染症の今後の推移により、レベルを変更する場合には、緩和方向の場合2週間程度の周知期間をおきながら切り替えていきますので、大学からのお知らせに注意してください。
 
なお、対面授業を実施する科目においても、渡日あるいは上京できない学生のためにオンライン授業を併行し、不利益がないよう措置します。
また、オンライン授業の継続に伴い受講環境が整わない学生に対しては、春学期に続き大学からの支援を継続します。支援の詳細についてはHoppiiに掲載していますので、必要な手続きを行うようお願いします。

対面授業を実施するにあたり、感染予防の措置として清掃(除菌清掃含む)、換気の徹底、3密の回避等、大学として万全を期すことは勿論ですが、学生の皆さん一人ひとりの行動における協力が必要不可欠です。大学では学生の皆さんへの「感染拡大予防マニュアル」を作成しましたのでご確認ください。特に登校する際は事前によく確認し、遵守してください。
また、発熱等の体調がすぐれない場合については、大学の案内に従って行動し、登校を控えるようお願いします。登校出来ない期間については、学校保健安全法の規定による「出席停止」と同様の扱いとしますので、大学ではこのことを理由とする授業の欠席が本人の不利益とならないように取り扱います。

以 上


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2020年7月27日

学部生(通学課程)・大学院生の皆さんへ

法政大学

<重要>秋学期の授業について
Important Notice on Fall Semester Classes


法政大学は、2020年度秋学期の授業について下記の通り実施方針を決定しましたのでお知らせいたします。

<2020年度秋学期授業実施方針>
(1)新型コロナウイルス感染症に対する行動方針(以下「行動方針」)を策定しました。授業実施も行動制限レベルにより実施します。
  ※行動方針(レベル表)はこちら
(2)現時点では、秋学期授業は新型コロナウイルス感染症の状況に鑑み、対面授業とオンライン授業を併用して実施する予定です(行動方針レベル1~レベル3)。対面授業を行う科目についても、オンラインで受講できるようにする等、キャンパスに来られない学生が不利益を被ることがないよう配慮します。したがって、渡日できない留学生や地方在住の学生は居を移さずに学習活動を継続することができます。
(3)秋学期の授業実施期間、定期試験期間は2020年度学年暦に従って実施します。
  ※学年暦はこちら
(4)各学部・研究科の秋学期の具体的な授業実施計画は、9月初旬に改めて発表します。

新型コロナ感染症に対する教育活動に関する行動方針

行動制限レベル 教育活動
レベル0 制限なし 通常通り
レベル1

制限-最小

感染防止に注意しながら、対面授業を実施する。
オンライン授業を積極的に利用する

レベル2 制限-小

原則として授業は、オンライン授業で実施する。
少人数受講生の講義演習実験・実習は感染防止に最大限注意して対面により実施することができる。

レベル3 制限-中

原則オンライン授業のみとする。
「3密」を徹底して避けることを前提に実験・実習等を一部実施することができる。

レベル4 制限-大 オンライン授業のみ実施。
レベル5

制限-最大

オンライン授業のみ実施

<新型コロナウイルス感染症禍における大学の基本的な考え方>
(1)春学期授業について
本学では、3月中旬以降の新型コロナウイルス感染症の急激な拡大、国の緊急事態宣言、東京都の大学等への休業要請を受けて、キャンパスを閉鎖するとともに春学期の授業開始を2週間延期し、4月21日からオンライン授業により実施することとしました。現時点では原則としてオンライン授業を実施しているとともに、ごく一部の実験・実習系の授業を限定的に対面で実施しています。

こうした措置は、皆さんの生命と健康、そして皆さんの大切な人を守るために必要不可欠なものと考え実施してきたものです。

大学では、このように感染症の予防や拡大防止についての措置をとる一方、感染状況を鑑みながら、行動制限を見直しつつキャンパスの入構制限の緩和等を都度行い、春学期についてもキャンパス機能の回復を図ってきたところです。

(2)秋学期授業について
こうした春学期の経験を踏まえて秋学期の授業実施について検討を続けてきたところですが、昨今の新型コロナウイルス感染症は再び拡大傾向にあり、また若年層への感染拡大が問題となるなど厳しい状況が続いています。特に本学は東京都内に立地しており、かつ学生の皆さんは1都3県を中心に幅広い地域に在住しています。多くの教職員も同様の実態であり、授業の実施により広域から多数の学生がキャンパスに通学してくる状況を作り出すことについてはきわめて慎重な判断が求められるものです。

感染症の状況や本学の抱える状況等に鑑み、さまざまに推移する感染状況に対応する行動方針を定め、都度、状況に応じたキャンパス活動を展開できるようにしました。

現段階での感染症の状況をみると、秋学期授業はレベル1~3の間で実施することを想定しています。

レベル3では、厳しい感染拡大状況における教育活動を想定しますので、原則としてオンライン授業のみとなり、徹底した感染防止対策の下で実験・実習等の一部の対面授業を実施します。

レベル2では、原則としてオンライン授業で実施しますが、少人数受講生の講義、演習、実験・実習は、感染防止に最大限注意して対面により実施する場合があります。

レベル1では、感染防止に注意しながら、対面授業を実施するとともに、オンライン授業を積極的に利用します。対面授業を行う科目についても、オンラインで受講できるようにする等キャンパスに来られない学生が不利益を被ることがないよう配慮します。

レベルにより対面授業の実施予定を変更することで、キャンパスへの全体の登校者数を制限しながら対面授業を実施する一方、オンライン授業を併用して教育活動を継続していくことになります。

人類が経験したことがないような未曽有の感染症禍において、キャンパスへの登校機会が減少、あるいは逸失し、学生の皆さんには充分な学生生活を送られていないことに対する不安や不満があると思います。大学は、対面授業の実施のみならずオフィスアワーの設定の他、対面、非対面に関わらない学生間の交流の機会や、教職員によるサポートの場を設定するなど、さまざまなかたちで皆さんの学生生活の支援を進めて参ります。

学生の皆さんにおいては、ここで示した大学の基本的な考え方についてご理解いただき、日々の学習活動を継続されるよう心よりお願いいたします。

参考:新型コロナウイルス感染症に対する行動方針表