HOME > ニュース > 教育・研究 > 理工学部の渡邊嘉二郎教授が川崎市などと介護支援システムを共同開発


理工学部の渡邊嘉二郎教授が川崎市などと介護支援システムを共同開発

2014年03月25日

渡邊教授

渡邊教授

理工学部創生科学科の渡邊嘉二郎教授が川崎市・ベンチャー企業2社と共同で、圧力センサーを利用した介護支援システムを開発しました。ベッドの足下に取り付けた円形版のセンサーで寝返りや呼吸、脈拍などの振動を感知し、その情報を無線でパソコンへ送信。渡邊教授が研究開発した解析ソフトでそれぞれの情報を時間の経過とともに波形で表示させ、要介護者の変化を即座に把握できる仕組みです。

川崎市内の介護老人保健施設「ゆい」の協力により、ベッドから50メートル離れた場所で長時間、安定的に受信できることを実証。日本以上に高齢化問題が深刻と言われている中国からの引き合いもあり、国内外ともに今後1年以内の実用化に向け製品開発が進められています。

技術概要

「このシステムの特徴は感度の良さ。国内ではベストだと思います」と渡邊教授。徘徊などでベッドから長時間離れていないか、体調変化でもがいていないかといった比較的判定しやすい振動のみならず、寝入りと寝起き、睡眠の度合い、排尿の兆候など微細な変化まで検知可能なため、体調管理が不可欠な選手のためにスポーツ関係団体からも注目を集めています。また、地震による建物の揺れや自動車の走行による振動に邪魔されず生体反応を測れるため、事故防止や防災対策での活用も期待されています。

「これまでも医療・福祉分野のシステムは開発してきましたが、今回は人の尊厳も維持できるものにしたいと取り組んできました。特に排尿処置は、介護者だけでなく被介護者にとっても精神的負担が大きい問題ですから」。幅広く社会で役に立ててもらいたいと、渡邊教授は同研究論文をIEEEでも発表しています。

介護老人保健施設「ゆい」で行われた実証実験

介護老人保健施設「ゆい」で行われた実証実験

「研究開発は一人ではできません。柔軟な発想をする研究室の学生たち、自由に取り組ませてもらえる研究環境に助けられ、これからも医療・福祉をはじめ、環境、通信と分野に限らず次代につながる研究・教育に力を入れていきたいと思っています」(渡邊教授)