総長メッセージ

謹んで年始のご挨拶を申し上げます

2016年01月01日

総長メッセージ

みなさま、あけましておめでとうございます。昨年の法政大学は、長期ビジョン「HOSEI2030」策定作業が進展し、論点提示など最終案に向けての案の学内提示をおこなうことができました。その間、今後の法政大学のありかたについて、多くの教職員を巻き込み、議論をかわすことができました。議論に関わってくださったみなさま、ありがとうございました。

またそのひとつとしてブランディング作業の進展があり、春にはステートメントをお知らせできそうです。この2~30年、本学は規模拡大を実現しましたが、その一方でブランドが拡散する側面もありました。絶えずブランドを保持し更新し続ける強い意志によって、大学は新たな価値を生み出すことができます。もちろん外面的なものではなく、教育・研究の質という内実をともなっていてこそ、ブランドは保たれます。

グローバル教育センターの発足により、文部科学省から採択されたスーパーグローバル大学創成支援(SGU)も計画に沿って進んでいますが、これもまた、数値目標の達成だけではなく、教育・研究の質を高めるのが目的です。常にその目標に向かって、教職員、卒業生一丸となって、ともに良い大学を創り続けていきます。

昨年は、新年の挨拶から間もなく、悲しいメッセージをみなさまに送ることになりました。卒業生、後藤健二さんのことです。昨年は一年を通して世界で絶えずこのような出来事が続き、その解決も見えないまま年が明けました。それは世界全体が抱える課題ですが、一方で日本には地域の衰退と少子高齢化という課題があります。SGUで約束したことも、本学のミッションも、課題の解決です。本学はその解決を一時的なものではなく、持続可能社会へ方向づけることを決意し、それを使命としています。

在学生、受験生のみなさん、今年も活気溢れるキャンパスがみなさんを迎えます。そこに新しい物語を創り出すのはみなさんです。教職員、校友会、後援会はみなさんのその力を支えます。

法政大学は校歌に謳う「進取の気象」をもって次の時代を創る大学です。今年は長期ビジョンの策定をもって、その出発点とします。法政大学にかかわる全てのみなさま、どうか今年も法政大学に期待し、ここから一緒に歩んで下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

2016年元旦

法政大学総長
田中優子